「もうダメかも」
早退して、慌てて病院に向かった
病室に着くと、親戚がみんな集まって来てくれてた
もう目を閉じる力もない
口を閉じる力もない
でも声をかけて手を握ったら、喜んで握り返してくれた
もう長くはないのは見てすぐ分かる
夫が帰宅してから車で来てくれた
夫のことが大好きな父は笑顔を見せてくれた
多分もう無理
明日明後日までが限度
そんなことはわたしにも分かるくらい衰弱して来ている
でも父の昔ばなしをしながら笑っていると、父も一緒に笑ってくれてた
耳はハッキリしている
できるだけ楽しい話をして、少しでも落ち着いてくれるように
夜は母と弟、夫と泊まり込み
年度末だから、とにかく忙しい
本当は休んでる余裕なんてない
しかも1ヶ月も休んでたし
でも最期まで側にいたい
ちゃんと見送ってあげたい
理解してくれる周りの存在がありがたかった
今願うのは、父に少しでも穏やかな気持ちで過ごしてほしい
ただそれだけ