今日は、戦国武将・上杉謙信の
エピソードを紹介します。
あるとき謙信が、
若い家臣を集めて語り出しました。
「ウソをついてでも、褒められたい、
という心はないか?
あれはもう、十数年前になるかな、
川中島で武田信玄と戦ったときのことだ。
武田方のある武将が、
当家の勇者・落合彦助を討ち取った
と言いふらした」
その彦助は、謙信の側でニコニコ座っている。
「武田の武将は、
主君に褒められたいがために
ウソを言った。
信玄は、
その言葉を信じて褒美を与えた。
しかし悪事は、
やがて露見するものだ。
いまでも武田家の
大きな恥辱として語られる」
ここまで言って、謙信は、
自身の座右の銘を示しています。
「中国に
『三人ゆけば必ず我が師あり』
という言葉がある。
三人いれば
必ず学ぶところがある、
という意味だ。
自分以外の二人の言動を見て、
よいところがあれば手本とし、
悪いところがあれば戒めとする。
私は、この精神で、
今日まで生きてきた。
武田家の恥辱話から、
私はこんなことを学んだ。
自分が精一杯やったかどうかは、
他人の目でなく、
自分の心を証人に判断すべきだ。
素晴らしい働きをして、
周囲からまったく評価されなくとも、
誰も恨む必要はない。
"おまえは、よくやった" と
自分で自分を誉めてやればよい。
他人の目を気にして、
その場を取り繕ったり、
ウソ偽りを並べたりして
得られる評価は
たいしたことがない。
愚かなことだ」
自分に正直に、出来る精一杯のことを
地道に実行していきたいものですね。