先日リリースされた「Nano S Plus」により、「Nano S」は間もなく生産中止となります。Ledger Nano Sをお持ちの方には、Nano Sデバイスのメンテナンス、新機能、重大なバグ、その他の脆弱性の修正について、引き続きサポートさせていただきます。ファームウェアの最新バージョンは2.1.0です。詳しくはこちら >
事前準備
- 最新版のLedger Liveを このリンク からダウンロードしてインストールする
1. Ledger Live Windows 10/11
2. Ledger Live MAC OS
3.Ledger Live Android Mobile
この記事では、すべてのLedger Nano Sファームウェアバージョンのリリースノートを時系列順に記載しています。詳細なアップデートガイドはこちらをご覧ください。一般的な問題の解決方法は、こちらの記事をご覧ください。
ファームウェアバージョン2.1.0(最新バージョン)
2020年11月30日リリース
ファームウェアバージョン2.1.0には、ユーザーエクスペリエンスの向上とBitcoinのTaprootアップグレードのためのクリプトグラフィックサポートの追加が含まれています。
アップデートの前に:
- 通知バナーからアップデート済み、あるいは最新版のLedger Liveがダウンロードされていることを確認する。
Bitcoin Taprootのサポート
- BIP-0340 Schnorr署名のサポートが追加されました。
ファームウェアアップデートの利便性向上
- バージョン2.0.0以降のファームウェアからアップデートする場合は、アップデート中に「ファームウェアアップグレード識別子」が表示されなくなります。
- 次回のファームウェアアップデート以降は、ファームウェアアップデート後に以前の設定をデバイスが記憶するようになります。
過去のファームウェアバージョン
ファームウェアバージョン2.0.0
2021年5月4日リリース
ファームウェアバージョン2.0.0では、導入フローの再設計、いくつかのユーザーエクスペリエンスの改善、およびEthereum 2.0のサポートが追加されています。このアップデートに関する詳細はブログ記事を参照してください。
アップデートの前に:
- 通知バナーからアップデート、あるいはLedger Liveの最新バージョンをダウンロードしてください。ファームウェアバージョン2.0.0へのアップデートは、Ledger Liveバージョン2.26.1からのみ可能ですのでご注意ください。
新しくなった導入フロー
- リカバリーフレーズの表示前とリカバリーフレーズの確認後に、リカバリーフレーズの重要性を説明する画面が追加されました。
- リカバリーフレーズの確認作業が簡素化:4つの単語の候補からリカバリーフレーズの各単語を選べるようになりました。
新機能とETH 2.0のサポート
- ダッシュボードで両方のボタンを3秒間押し続けると、デバイス設定にアクセスできるようになりました。
- 新しいデバイス設定が追加され、デバイスのロックやアプリのアンインストールをデバイス上で直接行えるようになりました。
- シード派生アルゴリズムEIP2333のサポートが追加され、デバイス上でEthereum 2.0のデポジットコントラクトのトランザクションに安全に署名できるようになりました。
ユーザーエクスペリエンスの向上
- アプリのインストール時に、デバイス画面にプログレスバーが表示されるようになりました。
- PINロックとスクリーンセーバーが個別に設定できるようになりました。
- 次回のファームウェアアップデートから、ファームウェアアップグレード識別子は表示されなくなります。
ファームウェアバージョン1.6.1
2020年8月11日リリース
ファームウェアバージョン1.6.1には、ユーザーエクスペリエンスの向上、およびサポートする暗号化アルゴリズムの追加が含まれています。このアップデートに関する詳細は、ブログ記事を参照してください。
アップデートの前に:
- まれに、アップデート中にデバイスが初期化されてしまうことがあります。そのような場合は、リカバリーフレーズを使ってデバイスを復元する必要があります。
ユーザーエクスペリエンスの向上
- ファームウェアのアップデート中に、USBケーブルを抜き差しする必要がなくなりました。Bootloader(ブートローダー)モードが自動的に起動し、MCUファームウェアのアップデートが実行されます。
- My Ledgerで複数のアプリをインストール(アンインストール)する際の遅延が大幅に減少しました。
その他の変更点
- BLS12–381曲線のサポートが追加されました。
- ライブラリコンテキストを切り替える機能を修正しました。
ファームウェアバージョン1.6.0
2019年11月13日リリース
ファームウェアバージョン1.6.0には、セキュリティと暗号化の強化、ユーザーエクスペリエンスの向上、アプリストレージ容量の増加、およびバグ修正が含まれています。このアップデートに関する詳細は、ブログ記事を参照してください。
アップデートの前に:
- デバイスのファームウェアバージョンが1.3.1もしくは1.4.2の場合は、すべてのアプリをアンインストールしてください。アプリをアンインストールしても、保有している暗号資産に影響はありませんのでご安心ください。
- Linuxユーザーは、新しいudevルールを追加する必要があります。詳しくはこちら
- まれに、アップデート中にデバイスが初期化されてしまうことがあります。そのような場合は、リカバリーフレーズを使ってデバイスを復元する必要があります。
セキュリティの強化
- 攻撃者がボタンのクリック回数をカウントしてPINコードを推測できないよう、数字と記号の順序をランダム化することで、PINコード入力時のセキュリティを強化しました。
- 攻撃者が消費電力の分析によって画面の内容を推測できないよう、デバイス画面にジッターと部分的な反転が追加されました。詳細はこちら
- 次回のファームウェアアップデートから、MCU(マイクロコントローラー)がセキュアエレメントによってアップデートされるようになります。それにより、アップデート処理のセキュリティがさらに強化され、ユーザーエクスペリエンスも向上します。
ユーザーエクスペリエンスの向上
- ユーザーインターフェイスを一新し、アプリの容量をバージョン1.4.2の状態に戻しました。右または左ボタンで項目の選択を確定・キャンセルする仕組みから、右または左ボタンで項目を選択し、両方のボタンを同時に押すことで選択を確定する仕組みに変更されました。
- デバイスのセットアップと復元の手順が大幅に改善されました。説明がさらに追加され、分かりやすさもアップしました。
- プライバシーの設定が追加されました。この設定は、後にBitcoinベースのアプリの公開鍵のエクスポート承認設定を置き換え、Cookieを介してSamsung Blockchain SDKに接続できるようにするものです。
- 画面回転および反転オプションを削除し、ファームウェアのサイズを小さくすると同時に、新たに追加された部分的な画面反転との競合を回避しました。
- 大文字のSが数字の5に見える問題を修正しました。
バグ修正
- WindowsにおけるWebUSBサポートのバグを修正し、不正なWinUSB記述子を修正しました。
- いくつかの特定の構成でデバイスがリセットされるUSBのバグを修正しました。
- アクティブ化されたインターフェイスごとに異なるUSB製品IDを使用することで、Windowsにおけるデバイス検出の問題を修正しました。
- U2F経由でブラウザに接続する際に、デバイスがタイムアウトする問題を修正しました。
- 一部のアプリでテキストが正しく表示されない不具合を修正しました。
ファームウェアのテストにご協力いただいた、Ledgerベータテスターの皆様に感謝いたします。
ファームウェアバージョン1.5.5
2019年1月16日リリース
ファームウェアバージョン1.5.5では、重要なセキュリティ強化、新しい暗号化アルゴリズムのサポート、および新機能の追加が行われました。
デバイスをアップデートするための詳しい手順は、こちらのガイドを参照してください。このアップデートに関する詳細は、ブログ記事でご確認いただけます。
24単語のリカバリーフレーズを更新する必要はありません。しかし、念のためリカバリーフレーズを用意しておいてください。
新しい暗号化アルゴリズム
- 新しいハッシュ:BLAKE2bおよびGroestl
- 新しい署名:Schnorr(Zilliqa)
- 新しい派生スキーム:Bip32-ed25519
セキュリティの強化
- 暗号資産ライブラリ実装が再設計されました
- MCUの真正チェックの改善
- ハードウェアおよびサイドチャネル攻撃に対する、PINコード耐性が向上しました
追加機能
- ダッシュボードでWebUSBが有効になりました
- 複数アプリの一括インストールが可能になりました
- アプリ削除後のメモリ管理が改善されました
ファームウェアバージョン1.4.2
2018年4月17日リリース
ファームウェア1.4.2のアップデートでは、いくつかのユーザーエクスペリエンスおよび軽微なセキュリティの強化が行われました。
- ユーザーのPINコードの開始番号が、常にランダム化されるようになりました
- リカバリーフレーズの各単語の最初の文字が、常にランダム化されるようになりました
- MCU(マイクロコントローラー)とSecure Element間の通信を改善し、紛らわしいエラーメッセージを削除しました
- インストール済みアプリの検証とチェック
- ダッシュボードの応答性が向上しました
デバイスをアップデートするには、当社の詳しい手順ガイドを参照してください。
ファームウェアバージョン1.4.1
2018年3月6日リリース
Ledger Nano Sのファームウェア1.4.1 では、いくつかの機能変更、新しいUX機能の追加、およびいくつかの重要なセキュリティの強化が行われました。ファームウェア1.4にアップデートすることで、Ledger Nano Sにさらに多くのアプリをインストールできるようになりました。詳しくはブログ記事を参照してください。
新機能
- アプリの依存関係の導入により、同時に読み込めるアプリの数が増えました。
- 画面ロック管理:両方のボタンを3秒間長押しすると、画面がロックされるようになりました。
- ユーザーが24単語のリカバリーフレーズを正しくバックアップしたことを確認するため、導入時にすべての単語の確認を求められるようになりました。
- Cacheを含むいくつかの項目を最適化をしたことで、デバイスの動作が高速化されました。
セキュリティおよびOSの強化
- サードパーティアプリの読み込みに関するポリシーが一部変更されました。カスタム認証局(CA:Certification Authority)の管理は、リカバリーモード時のみ利用できるようになりました。これは、経験の浅いユーザーに対するマルウェアアプリの拡散を減らすことを目的としています。
- アプリが3つのセグメント(コード、データ、インストールパラメーター)に分割されました。異なる2つのハッシュが計算され(コード + データとコード + データ + インストールパラメーター)、ユーザーは秘密のデータを持つアプリでも読み込まれたデータを確認できるようになりました。
- U2Fトンネルが、ダッシュボードおよびSDKのAPDUでサポートされるようになりました。これにより、単一のインターフェイスですべての通信プロトコルをサポートでき、「Browser Support」オプションを使用する必要がなくなりました。U2Fは、ウェブアプリとの通信に非常に便利です。
- SDKに、メモリポインタを安全に比較するためのプリミティブ(memcmp)が新たに追加されました。
暗号化アルゴリズムのサポート
新たにサポートされた楕円曲線:
- SEC曲線(SECP384R1、SECP521R1)、
- ブレインプール曲線(P256R1、P320T1、P320R1、P384T1、P384R1、P512T1、P512R1)、
- ANSSI楕円曲線(FRP256v1)、
- エドワード曲線(Ed448)、および
- ゴルディロックス曲線(Curve448)。
ファームウェアバージョン1.3.1
2017年2月28日リリース
このバージョンの新機能
- PINコードが最大8桁になりました
- デバイスをリセットせずにPINを変更
- 一定時間操作がない場合の、デバイス自動ロック
- 安全なパスフレーズ入力による証明
- 設定アプリからデバイスをリセット
- 個人証明書のサポートが追加
バグ修正
- USB 3.0互換性が改善
- セキュリティ修正
警告
ファームウェアをアップデートすると、アプリとデバイス設定が消去されます。アップデート後にアカウントを復元するには、リカバリーフレーズが必要になります。リカバリーフレーズがない場合は続行しないでください。
ファームウェアバージョン1.2
2016年10月18日リリース
Ledgerチームは、一連の新機能と統合が追加されたLedger Nano Sの1.2ファームウェアアップデートをリリースしました。詳しくは、ブログ記事をご参照ください。
概要
- パスフレーズにより、信憑性の高い本人確認およびシードバックアップ保護(BIP39互換)に対応
- 緊急事態用のPINコード
- PINシャッフルオプション
- Ethereumのトークンおよび基本コントラクトのサポート(データフィールド)
- ChromeとOperaで、サードパーティの拡張機能なしでMyEtherWalletの統合
- GreenAddressおよびGreenbitsに対応(Android、デスクトップは近日対応予定)
- Litecoinに対応
- Ledger Manager:アプリおよびファームウェアのアップデート