すごく楽しみにしていた映画。

 驚いたことにホメロスにほぼ忠実。

 

 カリュプソはやっぱり綺麗なのだけど、キルケーがあのヴィジュアルなのはちと残念。

 動物になっちゃった部下たちが強引に家に入ろうとするのは、かわいらしくてちょっと笑ってしまいました。

 あとキュクロプスの「ウーティス」のエピソードがカットされたのは残念。

 ナウシカアがカットされたのも残念。

キュクロプスといえばルドン

 

 というか、スキュラをああいった感じで曖昧な怪物にすると却って怖いですね。

 それとカリュブデス、映画で見たとき、ただの渦潮だと思ってしまいました。

 ホメロスだと、なんか呼吸しているように水を吸ったり出したりしていると描かれているから、漠然とイソギンチャクみたいなものを想像していました。

 なるほど、リアルに、というか素直に描けばああいう感じですね。

 

 あとライストリュゴネのエピソードってホメロスではあっさりしているなのだけど、ヴィジュアルにするとすごかった!

 

 

これはすごかった。原作と大違い。

 

 映画ではオデュッセウスの”罪”=”ゼウスの掟を逆手に用いた”がクローズアップされている感じで、戦闘シーンが回想されるので「イーリアス」まで描かれているような感じでした。

 ちょっと気になったのが、アガメムノンの顔が終始見えないのはどういう意味なのかなと。

 抽象的な”罪”としての存在ということなのか?

 

 ちらっと映るイピゲネイアとかクリュタイムネストラとか、いちいち「おお」と嬉しくなりました。

 オレステスとかエレクトラも出てきてくれたらよかったなあ。

 そういえば、メネラオスはもうちょっと上品でも良かった気が。

 俳優さんは「フュリー」で装填手役だった方(お名前を知らず)。

 

 面白かったなあ。

 ペネロペが凛としていて素晴らしかったし、アルゴスのあのシーンは文章でなく映像でみると本当に泣ける。

 

 唯一の注文は、贔屓の役者さん、ロバート・パティンソンが悪役だったこと(ホメロスではちらっとしか出てこないアンティノス)。

 テレマコス役は年齢的にだめかあ。

 寂しげな雰囲気がテレマコスに合いそうなんだけど。

 

 また見に行きたいです。

 

 

クリストファー・ノーラン監督「オデュッセイア」  2026年10月 公開