先日、家内と久しぶりにお出かけ。
混んでいるかなと思ったけれど、それほどでもありませんでした。
午後3時過ぎだったからかな。
いろいろな絵画を比較するという展示なので、文字情報が多いだろうとイヤホンガイドを借りました。
借りて正解。これから御覧になる方、借りた方が絶対いいです。
展示物はサンディエゴ美術館との共同開催なので、スペインから買い入れたもの(+西洋美術館がすでに所有しているもの)が展示の中心。
何が展示されているかは
からPDFでチェックできます。
へーと思ったのが、フランドル派に「イベリオ・フランドル派(だっけ?)」だか、要するにフランドル派スペイン版があったらしいこと。
全体は、ゴシック、ルネッサンスから始まり、バロック、フランドル派、新古典主義、ロマン主義、印象派、現代・・・という流れ。
見たことあるけど誰だっけ・・・なものもいくつかあり、手元にある音声ガイダンス・リストだと、アメンとかスルバランなど、教養のない私は「名前を知らないけど、見たことある」な絵がちらほら。
フランシスコ・デ・スルバランの「神の子羊」(Agnus Dei)
これ見たとき、(ちょっとだけ)声をだすくらい驚きました。
私ら的にはアーノンクールの「マタイ受難曲」のCDジャケだから。
ファン・バン・デル・アメン
展示されていたのはこれでないけど、こんな感じの静物画がありました
スペインではないけど、ジョット、ジョルジョーネ、ヒエロニムス・ボス、ルーベンスなんかも見られます。
ボスの「キリストの捕縛」は不思議な絵でした。
てか、こういう絵もかくのね。
テーマがキリストの捕縛なんだから、もうちょっと真面目に描こうよみたいな(真面目に描いていると思うけど、そう見えない)。
でも、ボスだから仕方ないか(そういう問題ではない)。
あと、プロカッチーニという聞いたことのない方のマグダラのマリアの改悛の絵の前では、ちょっと立ち止まりました。
1660年作だけど、最近の作品と言われればそうかなと思うような雰囲気。
絵画としては全体的に品をあまり感じられないけれど、潤んで真っ赤になった瞳でじっと前をみつめるマリアの表情に、しばらく見とれました。
今回の一番の収穫は、ヤコープス・フレル。
パッと見、フェルメール?な絵。
いわゆる「窓の娘」の絵で、室内を遠くから覗いているような、あの構図。
一時期、フェルメールの絵として扱われていたそうです。
ただ、人物がフェルメールに比べると雑な感じ。
あと、なんとも空虚な感じがして、私的にはヴィルヘルム・ハマスホイを連想しました。
とはいえ、ハマスホイも「北欧のフェルメール」と言われていますが。
てか、室内とか窓描いたらフェルメールかよ!
面白かったです。一見の価値あり。
帰りには常設展示ものぞいてきました。
のけぞるほど驚いたのが、ストリンドべリの絵があったこと。
戯曲や詩だけでなく絵も描くのか!
同姓同名の別人かと思いました。
あと、誰かの聖アントニウスの誘惑の絵があって、その横にフローベールの「聖アントワヌ(アントニウス)の誘惑」の原本があったのですが、その挿絵がルドン!
これも驚きました。
帰宅が遅くなり、美術館を出ると真っ暗・・・
と思ったら、桜満開だからライトアップで明るいこと明るいこと
国立西洋美術館 上野 2025年3月11日[火]-6月8日[日]