某巨大古本屋で発見。少し立ち読みしたら面白い!

 でもカバーが汚れているわりに、それほど安くなっていない。

 どうしようと迷いながら「ラヴクラフトの元ネタみたいな本なんだけど、値段がなあ」と、プレステの「ドラゴンボール」ゲーム片手にレジで一緒に並んだ子ども2に話したら、「え、面白そうじゃん。結構安くなってるし」と後押しされて購入。

 買ってよかった。

 ありがとう、子ども2。

 

 

 ダン・ブラウンやラヴクラフト好きにはうってつけの作家なような。

 とはいえ、あちらは所詮(とっていっては失礼だが)アメリカ人。

 こちらは本場、イギリス人。

 

 というか、Wikiで調べたらイギリスの三大怪奇小説家の一人とあった。

 ケンブリッジ大学卒後、古文書の研究者として活躍し、母校の副総長にまでなったエライ人。

 創元推理文庫(いかにも出しそう)で全作翻訳されているという。

 また私の無知が・・・。 

 

 

 とにかく出てくるワードが素敵すぎる。

 

 「ウルガタ聖書」

 「アンシャル体で書かれた写本」

 「ヘルメス・トリスメギストス」

 「ポリュアイノスの校訂本」

 教会のステンドグラスになぜか一緒に描かれたヨブ、福音書記ヨハネ、ゼカリア。

 数々の謎めいたラテン語の文章。しかも特殊な書体。

 

 ・・・というようなものが大好物なので、大変に面白かった。

 

 映像にしたら(たぶん)面白くなくなってしまうであろう作品が多く、むしろ読むことで得られる快感に浸れる一冊。

 

 

 

 

M.R.ジェイムス:消えた心臓/マグヌス伯爵 南篠竹則訳 光文社古典新訳文庫、東京、2020