6月に向けてそろそろフィラリア予防の準備をはじめましょう。
おやつのような予防薬を月1回、11月まで飲ませていきます。
予防薬を処方する際には、正確な体重を測定し、フィラリア症に感染していないかどうかを確認するために簡単な血液検査を行います。
特に中・高齢のワンちゃんについては同じ血液を使用して肝・腎機能、血糖値、コレステロール値などを調べることができますので、年1回の健康診断に利用していただくことをお勧めします。
【フィラリア症ってどんな病気?】
犬のフィラリア症は、そうめんのような細長い虫が心臓の中に寄生する病気です。呼吸が苦しくなって運動を避けるようになり、吐くような咳をしたり、お腹に水が溜まったり、心臓病のような症状が現れます。
蚊が吸血することで犬から犬へと感染する病気で、北海道を含む全ての都道府県で感染犬が確認されています。
毎月1回の飲み薬で予防しますが、正確にいうと「駆虫薬」であり、1ヵ月の間に感染したかもしれないフィラリア幼虫をまとめて駆除するためのお薬です。
フィラリアが感染能力を持つためには蚊の体内でもある程度成長する必要があり、その条件として、日中20℃以上になるような温かい日が数間も続く必要があるのです。
このような理由から、蚊を見つけたからといって慌てて予防薬を飲ませる必要はなく、6月に入ってから飲ませ始めればOKです。
重要なのは、(10月中に感染したかもしれない幼虫を駆除するための)11月に飲ませる最後の投薬です。もう寒いからといって飲ませ忘れることの無いように注意してください。