本日、系列病院の麻酔科の統括責任者(大御所)の先生が、
わざわざ私のいる病院にたずねてこられた。
はるばる数時間、新幹線にのってこられたのにはわけがある。
別の系列病院の麻酔科医で、心臓手術を専門にしていた麻酔科医が
急遽、解雇されたことが発端でいろいろと波紋が生じているからだ。
まえまえから、うすうすうわさレベルでは伝わってきていたが、
この麻酔科医が、通常の麻酔科常勤医の給料の〇〇倍ももらっていたことが
問題となり、解雇されたというのだ。
ただ、解雇したのはいいが、当面、そのかわりが見つからないので、
我々の病院にも援助を要請にこられたわけである。
なぜ、このようなことが生じたか、分析してみるに、
やはり、問題は10年以上にわたる仕事のパートナーとして
慣れ合いが生じ、病院の経営に相当な悪影響を及ぼす行為を
許させていた病院の土壌、経営者の資質に問題があるのだろう。
これまで15年以上、同じような体制でやってきていたわけで、
この体制を許していた、心臓外科医、院長、事務方、すべてに責任があるわけである。
そこまで、高額報酬をはらってでも、その麻酔科医に頼らなくてはならないほど、
麻酔科医が欠乏していたかというと、そんなことはない。
近隣から募集するつもりであれば、はるかに低い(正常な)報酬で
いくらでも雇うことができたはずである。
やはり、経営をきちんとする、経営のプロがいないために生じた、
出来事と思われる。
しかし、ここにきて、どうやら、グループの最高責任者がいよいよ、各病院の細部に目を光らせ、悪の巣窟からメスを入れ始めて、粛清を始めたということのようだ。
人間、目の前に甘い汁があれば、吸いたいと思うのはやむを得ない衝動かもしれない。
それをきちんと監視する目が働かくことで、そうした悪に手を染めずにすむわけである。
もしそうした監視体制がないと、人間の弱い自制心、良心に頼ることになり、
そうなると時間とともに組織はすぐに腐敗していく。
ちょっとしたチェックの体制の有無だけで大きな違いを生むはずである。
この系列病院こそ、腐敗してしまったいたようであるが、束ねている組織がまだ、
そこまで腐りきっていなかったということで、
ほっと安堵している。
まだまだ捨てたものではない。
おもしろい時代になってきた。