ルドルフ・ブッフビンダーのピアノリサイタルの後、バスで渋谷に移動。タワーレコード渋谷店で小林愛実ミニライヴ&サイン会に行ってきました。

こういう無料のミニライヴっていいですね。
より多くの演奏家に気軽に触れることができます。

イベントスペースも立ち見がでるほどの盛況。
店内イベントですので、軽く印象を書きます。

小林愛実 さんは1995年生まれ、山口県出身です。

とても主張のはっきりした演奏。
テクニカルでクールな感じではありません。
ぐいぐいと迫ってくるようで、説得力があります。

とにかく伸び盛りな印象。
気になっていた子だったので、聴けてうれしかったです。
前日、ブロムシュテット指揮/NHK交響楽団でベートーヴェンのピアノ協奏曲 第5番「皇帝」を弾いたブッフビンダーのピアノリサイタルを聴きに行きました。

(出演)ルドルフ・ブッフビンダー
(演目)ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第10番、第23番「熱情」、第29番「ハンマークラヴィーア」

Arpeggio's Blog

この日は午前中、幕張でITパスポート試験を受けていたので、大急ぎで東京オペラシティ(初台駅)に移動。
駅のホームからホールまでダッシュ。
なんとか開演に間に合いました。

ブッフビンダーは、前日と同様、堂々とした足取りで登場。

ピアノ・ソナタ第10番は、落ち着いたきれいな出だし。
第1主題8小節の掛け合いで小さな山を作っていて、その後の雰囲気や展開をなんとなく感じ取ることができます。
その息の長いフレージングが優しく流れ、その後、激しく展開していく音の運びがとても自然に感じられて、聞き惚れました。

第2、3楽章は軽やかな主題で始まるのですが、かわいらしいというよりは、落ち着いた大人の優しさという印象。
左手がとても安定していて、のびやかに、でも、歌いすぎない抑制された右手のメロディが印象的でした。

ピアノ・ソナタ第23番「熱情」、出だしのテンポはほとんどゆらしていませんでしたが、とても緊張感が漂っていました。
激しい部分に入ると強烈なアタックとともに、情熱的なフレージング。
特に第3楽章は情熱的でありながら、しっかりとした構成力があって、圧倒的でした。
第10番とは対照的な、引き締まった演奏でした。

ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」は、出だしから強烈なアタックでスタート。
ところが、アタックが強烈すぎたのか、第1楽章の途中で高音の弦が一本「バツン!」と切れました。
ブッフビンダーは一瞬、ものすごい形相でにらみましたが、そのまま第1楽章を弾ききりました。
でも、さすがに弦が切れてからの演奏はただならぬオーラが漂っていました…。

第1楽章を弾き終えたところでいったん中断し、弦を張り替えることに。

それにしても、ホールの調律師の方はとても手際がよかったです。
締めたあと、たった2回の音出しで、見事にピッチを合わせました。

そのあとのブッフビンダーの演奏はすごかったです。
何ごともなかったかのように、スッと弾き始めました。
徐々に集中力が高まっていって、調律中はざわついていた聴衆も一気に引き込まれていきました。

演奏終了後、拍手は鳴りやまず、ブッフビンダーは何度もステージに上がりました。

アンコールは、ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」第3楽章。

とても緊張感があって、堂々とした緩みのない演奏。
とてもアンコールとは思えない演奏に、鳥肌が立ちました。

熱狂に近い拍手が続いて、氏は笑顔で2曲目のアンコール。

シュトラウス2世のウィーンの夜会~「こうもり」等のワルツの主題による演奏会用パラフレーズ(グリュンヘルド編曲)

これはほんとに素晴らしかった!
ホールのCD売り場になかったので、帰りにタワーレコードで探して買って帰りました。
ブロムシュテット の振るN響 定期公演、2公演目はベートーヴェンです。

(出演)ヘルベルト・ブロムシュテット[指揮]NHK交響楽団、ルドルフ・ブッフビンダー(p)
(演目)ベートーヴェン: ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」、交響曲 第3番「英雄」

ルドルフ・ブッフビンダー
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ルドルフ・ブッフビンダー は、1946年生まれ、ボヘミア出身のオーストリアのピアニストです。レパートリーは幅広く、なかでもベートーヴェンは専門家として知られています。

チケット購入の時、出遅れてしまって、買おうと思った時にはもうE席しかありませんでしたガーン

E席は、1,500円。

お得な席ですが、自分で席取りをしなければなりません。

開場30分前にNHKホールに着いたのですが、ホール前にはすでにたくさんの人が…ガーン

開場とともに、席取りのために5階までダッシュする人多数。ほんとは走っちゃいけないんですが、私も階段を駆け上がりました。そのせいかどうかはわかりませんが、E席最前列中央に座れましたニコニコ

この席、遠い割にステージがよく見えます。
前の席の人の頭で隠れることもなく、ピアニストもちゃんと見えます。
ステージで管が音出ししていましたが、音も思っていたより遠くない。
E席、お得ですニコニコ

楽団員が配置に付き、ブッフビンダーとブロムシュテットが登場しました。
ブッフビンダーは堂々と。ブロムシュテットは颯爽と。

演奏は、とてもアンサンブルがしっかりしていて、全体的にキビキビとした印象。
弦をあまり歌わせずにシンプルに整えていて、クレッシェンド、デクレッシェンドの作るフレーズの山がとてもよく伝わってきました。
また、管のフレーズがたっぷりと、いきいきとしていて、それらの掛け合いが優しさや躍動感を生み出していました。

ブッフビンダーの演奏は、ほんとに堂々とした余裕のある感じで、完全にこの曲を知り尽くしている印象でした。ピアノがメインの部分とそうでない部分の描きわけが自然で、とても奥行きのある演奏でした。
演奏終了後、拍手が鳴りやまず、何度もあいさつに現れたブッフビンダーも満足そうでした。

交響曲 第3番は、前述と重複しますが、ほんとにキビキビとした印象。
帰宅してから譜面で出だしや他の音符の長さを改めて確認してしまうほど、キビキビしていましたにひひ

でも、私の好きなのはブロムシュテットの緩楽章の表現。
急楽章の躍動感溢れる表現も好きですが、よどみのない、シンプルで誠実な音作りが好きです。

とても素晴らしい演奏会でしたニコニコ