呉須を一から作る、というのは
無心になってできるとーーーっても静かな作業。
・・・というわけではなく、実は結構力のいる作業でして。
粉の状態から麩ノリを入れて伸ばしつつ
団子の状態になるまでは丁寧になり続けるのです。
私がやると、それはもうまとまるのに時間がかかって・・・・
できたての団子に水を少々。
今度はゆっくり混ぜながら伸ばしていくんですよ。
こうしていつもの呉須ができるというわけです。
さて、今回は初の茶色い呉須でーす
さっそく、使ってみます
選ばれたのは『イスタンのハーレム』。
実は、墨はじきしたのはいいものの、中央部分はいいのですが
周囲も色濃くしないことにはせっかくの模様がでてきません
青っていうのもベタなんだよなー。
と思いつつもアイデアがないので、
やっぱり先生にお助けいただくことになりました。
それで、この茶呉須の登場となったワケ
薄い茶呉須を丁寧にダミしていくうちに、
ここまで濃くなりました
焼いていくと、これが青い呉須とどう馴染むか、楽しみ
ところで、墨はじきというのは・・・・
墨は呉須より低い温度で溶け飛んでしまうので
焼きあがったときには墨の部分が白くなってきます。
これが、墨はじき。おもしろいですよね。
たとえば、こんな風。
これは伝統的な「網目」という模様ですが、
その網を墨で描いたので、白くなって仕上がります
懐かしい、墨はじき第1作目の『アジサイ』というこの作品は、
私のつたないブログを見てくれていた方が
欲しいと言ってくださって、嫁に出しました
まさにこれからの時期、大輪のアジサイが咲きマスネ
『アジサイ』の表。こんな写実絵はあとにも
先にも、これだけだろうな・・・(・∀・)