巨匠マドモアゼル・マダム・キタローのプチ・ピアノ・リサイタル -4ページ目

2013国際アマチュアピアノコンクール 第1次予選(3)

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【PR】毎週土曜日19~20時放送
すまいるFM 76.7MHz
(インターネット放送配信中)

『魔法のランプとキタローのわがままパラダイス』

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◎巨匠マドモアゼル・マダム・キタロー、レギュラー出演中!

◎好評、番組内のコーナー
『ピアノ・クラ・オタ・コーナー』

※コーナーテーマ曲(このYoutube演奏が使用されてます↓)
http://youtu.be/8LLy6kBvWrY

★7/13放送
ジャン=ミシェル・ダマーズ追悼特集(3)
※2013.4/21に亡くなったフランスの作曲家、演奏、教育など多方面で活躍

フォーレ:舟歌 第5番op.66
フォーレ:舟歌 第6番op.70
フォーレ:舟歌 第12番op.106bis

pf.ジャン=ミシェル・ダマーズ(1958年録音)

★7/20放送
アンリ・デュティユー追悼特集(3)
※2013.5/22に亡くなったフランスの作曲家

デュティユー:『波のまにまに』(1946)(全6曲)

I.子守歌風の前奏曲
II.クラケット(タップダンス)
pf.アンヌ・ケフレック

III.即興曲
IV.常動曲
pf.ジョン・チェン

V.バッハを讃えて
VI.練習曲
pf.ロバート・レヴィン

フランスの2人の作曲家を取り上げての放送、お聴き逃し無く!!



アマコン(1)
http://blog.livedoor.jp/leather8986/archives/51878251.html

アマコン(2)
http://blog.livedoor.jp/leather8986/archives/51878401.html

からの続き



今年の批評日記は、アタクシのYoutubeの演奏を【基準】として、アタクシのYoutubeをお聴きいただいてから、辛口批評日記をお読み戴きたく存じ上げます…

基準となるYoutubeのURLはこちら↓

http://youtu.be/IQk_Xi561tk
http://youtu.be/TS4bznHWjN0
http://youtu.be/Yn4fdGnBe6U
http://youtu.be/Dpm6-mc1drU
http://youtu.be/ZdUH1oT5nGc
http://youtu.be/8LLy6kBvWrY
http://youtu.be/6-7WpEy1lCc
http://youtu.be/mCi0Cy-6ULA
http://youtu.be/bO-jctGGLP0
http://youtu.be/LIRPr8xWKJ0

これら、全てをお聴き戴き、これらのYoutubeの評価基準(☆印が☆☆☆とした場合)で、評価印を点けました…

では、2013.7/7日曜から…

各日程、

▼シニア部門(55歳以上、自由曲)

▼B部門(自由曲、譜面付き可)

▼A部門(自由曲、暗譜必須)

の順。

※譜)印は、譜面付きで演奏



▽シニア部門8~12は、都合で聴けず。

▽シニア部門13…譜)…☆☆
バタジェフスカ:かなえられた乙女の祈り

そつなく演奏しているが、一本調子な感が拭えない。
単純な構成の中でも表現豊かに鳴らすのに欠けていた。

▽シニア部門14…棄権
ベートーヴェン:パイジェッロの歌劇「水車屋の娘」の二重唱「わが心もはやうつろになりて」による6つの変奏曲WoO.70

▽シニア部門15…譜)…☆☆☆
J.S.バッハ:パルティータ第6番BWV.830 「トッカータ」

かなり練習はしているように思う。ただ楽譜を追うことに神経を注いでいるようで、音楽が一本調子。線は太いのだが…

▽シニア部門16…☆☆☆☆
ドビュッシー:レントより遅く

素朴な感じをよく演奏に反映させているように思う。
ややペダルが重く踏む点が難点。
所々に浮つく箇所があるが、最後まで保っている。

▽シニア部門17…☆☆☆
リスト:アヴェ・マリア(ローマの鐘)S.182+ノクターン「眠られぬ夜、問いと答え」S.203

アヴェマリア=暗譜が怪しくなるとかなり音楽の芯が薄く聞こえる。
倍音を活かす部分は時間を取って歌えないだろうか…。
ノクターン=開始がちょっとはっきりしない。主張はあるが指でのパッセージとそのバランスがギクシャクしている感も。

▽シニア部門18…☆☆☆
スクリャービン:ソナタ第4番op.30

スクリャービンらしさをよく感じている。
1楽章=音色の聞き分けをもっと注意を払って、ペダルもハーフなどの工夫をすれば、という思い。
高音域が一色単。
2楽章=リズム感がやや重く遅くな印象。バランス(音色の)がやや雑に思う。

▽シニア部門19…☆☆☆
モーツァルト:ソナタ第10番KV.330 第1楽章

テンポは中々いいと思う。
左手の動きがやや固いのとメロディーとの区別がやや雑な箇所も。
装飾音が粗末。展開部が一本調子に聞こえる。

▽シニア部門20…譜)…☆☆
シューベルト:即興曲op.142-3 主題、変奏III.V

やや指の運びに勢いを感じない。
ペダルが長めに取り過ぎて濁る。
歌は重めでも、よく感じている。

▽シニア部門21…譜)…☆
ショパン:バラード第1番op.23

最初のナポリの六和音から、もう重みが無さ過ぎる。
テーマが貧相に聞こえてしまった…。
弾き方もツェルニー風…。ショパンの色気も感じられない…

▽シニア部門22…☆
ショパン:前奏曲op.28-15「雨だれ」

ややメトロノーム的に感じる。
メロディーの浮き彫りは良かったが、所々、暗譜の不安定。
音質はなかなかいいと思う。
中間部に速くする指示は無いと思います。
和音の繋ぎがきごちない。



▽B部門24…☆☆☆☆
グリーグ:ソナタop.7 第2楽章

叙情性があると思います。ロマン派の作品なので、テーマに入る前など、僅かに【溜】が無いのが惜しい。
聞かせ方はいいと思います。

▽B部門25…☆
ショパン:ノクターン第8番op.27-2

歌はいいのだが、ペダルがやや雑。
2声になるパッセージの音色の引き分けがはっきりしない。
暗譜が未消化。

▽B部門26…譜)…☆☆☆☆
ショパン:練習曲op.25-7

深い歌が印象的。
中間部の左手が沢山、音符が詰まる箇所辺りは、その部分だけが遅くなり重すぎたりもするので、前後の流れに注意したいところ。
最後の方、左手の音色がやや浅くなっている。

▽B部門27…☆☆
メンデルスゾーン:3つの幻想曲、またはカプリスop.16 第1楽章

ややキッチリ強く弾くタイプ。
crese.~decrese.の歌が意識出来ていない。(溜の歌が無い)
テンポが指示よりも遅いかも。
カプリスの部分は貧相に聞こえる。

▽B部門28…☆☆☆
ドビュッシー:2つのアラベスク 第1番

キレイなタッチだと思うが、やはりメロディーラインはしっかり弾くべきだろう。
crese.~decrese.の表現不足。場面が変わる前の【溜】が無い。変化に乏しい印象(キレイだけ)

▽B部門29…☆☆☆
アルベニス:イベリアI 「2.港」

細かいリズムの三連符などを、もっとペダルを浅めに踏まないと響きが濁る。
テーマよりもリズムを強調してもいいがバランスが悪い印象が残る。
和音の鳴らし方にセンスを感じない。
不協和音は強調し過ぎ無い方がいい。
全体的にこじんまりな印象。

▽B部門30…☆☆☆☆
ドビュッシー:夜想曲

最初の序奏のアルペジオの音が違っていないだろうか?
テーマに入ってからの訴える音が薄い。
和音の色が変わる時の溜などが旨く弾ききっていない。
(pp,p音の出し方はいいが、芯が薄い)

▽B部門31…☆☆☆☆
リスト:伝説「2.波の上を歩むパオラの聖フランチェスコ」

洞察力のある神秘的な出し方が良い。段階を追って盛り上げるピアニズムも中々いい。
これで、躍動感がもう少し加わるといいのだが。

▽B部門32…☆☆
チャイコフスキー=プレトニョフ:くるみ割り人形「間奏曲」

想い詰まっている曲でしょうが、鳴らす技術などに、やや重みを感じない。
【溜】を活かす打鍵ではないので、やはりどんなパッセージもつまらなく聞こえてしまう。
演奏姿が一生懸命でも音にそれが活かせないのなら聴衆には伝わりにくい。

▽B部門33…譜)…☆☆
リスト:巡礼の年第2年イタリア「1.婚礼」

最初のドラマティックな部分はやや浅い感じがする。
もっと音に深みが欲しい。
音の出し方の【溜】不足な気がする。
音楽が停滞するような場面も感じる。(先への流れを感じない)

▽B部門34…☆☆
ベートーヴェン:ソナタ第30番op.109 第1楽章

テンポがやや遅過ぎる。流れが重い。正確に練習しているようだが、フレーズを大きく捕らえていない。
打鍵に重みが足りない。

▽B部門35…譜)…☆☆
シューベルト:さすらい人幻想曲op.15 第4楽章

最初の出し方に溜を感じない。遅め。
crese.~decrese.の表現力も不足しているように思う。
これだけ機能和声の否が応でも繰り返される楽曲はセンス不足の奏者には些か、過酷な印象も。

▽B部門36…譜)…☆☆
J.S.バッハ:パルティータ第2番 「シンフォニア」

一本調子な音楽が気になる。ドラマ性にかける。
対比(対話的)をさせる部分が全く同じになってしまっている。

▽B部門37…☆
フォーレ:ノクターン 第6番op.63

少し最初のテンポが遅いように思う。溜めて弾いていないので、ちょっとエチュードっぽく聞こえる。
デリケートな部分(響き)を粗末に弾いたのが痛い。
フォーレ和声の変化を聞かせていない。
キレイな流れを作ろうにも停滞すると印象が薄くなる。

▽B部門38…☆
シューマン:パヒヨンop.2

開始音から少し溜を効かせたフレーズ作りが不足。
ペダルの踏み方が雑に映る。(深く踏み過ぎる)
各楽曲が似た曲のように弾かれるので印象が薄い。
暗譜が不安定。

▽B部門39…☆
ベートーヴェン:ソナタ第8番op.13「悲愴」第1楽章

序奏の部分がややかしこまり過ぎる。
打鍵の発音にも溜が感じられない。
提示部のバスとソプラノに受け継がれるラインとか、雑なのが残念。
緊張感が作り出せないので深い音楽が感じられない。
(パッセージもかなり適当な箇所も)

▽B部門40…☆☆
チャイコフスキー=プレトニョフ:くるみ割り人形「間奏曲」

crese.~decrese.の表現力が不足のため、一本調子に聞こえてしまう。
壮大さを感じるのが難しい。深みのある音が聞こえて来ないので、落ち着いて聴くのが難しい。
和声の移り変わりも色が変化しない。

▽B部門41…☆
シューベルト:即興曲op.90-2

流れはあるものの、ペダルを深く踏みすぎる。
細かいパッセージほど、浅く踏み替えないと濁ったままに聞こえる。バス音が違う音が鳴っている箇所がある。暗譜不安など、全体的に雑。



以上、国際アマコン、7/7日曜前半でした。

続きはまた!

2013国際アマチュアピアノコンクール 第1次予選(2)

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アマコン(1)
http://blog.livedoor.jp/leather8986/archives/51878251.html

からの続き



今年の批評日記は、アタクシのYoutubeの演奏を【基準】として、アタクシのYoutubeをお聴きいただいてから、辛口批評日記をお読み戴きたく存じ上げます…

基準となるYoutubeのURLはこちら↓

http://youtu.be/IQk_Xi561tk
http://youtu.be/TS4bznHWjN0
http://youtu.be/Yn4fdGnBe6U
http://youtu.be/Dpm6-mc1drU
http://youtu.be/ZdUH1oT5nGc
http://youtu.be/8LLy6kBvWrY
http://youtu.be/6-7WpEy1lCc
http://youtu.be/mCi0Cy-6ULA
http://youtu.be/bO-jctGGLP0
http://youtu.be/LIRPr8xWKJ0

これら、全てをお聴き戴き、これらのYoutubeの評価基準(☆印が☆☆☆とした場合)で、評価印を点けました…

では、2013.7/6土曜続きから…

各日程、

▼シニア部門(55歳以上、自由曲)

▼B部門(自由曲、譜面付き可)

▼A部門(自由曲、暗譜必須)

の順。

※譜)印は、譜面付きで演奏



▽B部門51…☆☆
リスト:超絶技巧練習曲 第10番

丁寧にさらっているとは思うが、ダイナミックレンジが狭い。
聴き手を惹きつける音が備わっていない。緩い感じが残り、切迫感のような音楽が欲しい。中間部はニュアンス不足…



▽A部門1…☆☆☆
J.S.バッハ:平均律II 第9番

ハッキリとしたプレリュード。やや表現が一本調子な点も。最初の二声の対話的な部分が音色の区別が聞こえない。
フーガはやや速いテンポ。深い歌がほしい気もするが。
ペダルを深く全部踏んでしまうので、浅く踏むなどの細かな技術も欲しい。
声部の引き分けでややテーマを邪魔する箇所もあり。
フーガは、パイプオルガンで弾かれるようなゆったり感があった方が良かったかも…

▽A部門2…☆☆
スカルラッティ:ソナタK.162+ラヴェル:クープランの墓 「4.リゴードン」

スカルラッティはもう少し速めに弾いた方がいいかもしれない。
強いアクのあるリズムが欲しい。
キレイにはキレイだが訴えが薄い。
リゴードンも同様、勢いが欲しい。
リズム感の機敏さ、音色も緊迫感不足。
中間部がやや集中力不足が見られた。

▽A部門3…☆☆☆
ショパン:マズルカop.24-1+スクリャービン:練習曲op.8-8

ショパン=訴えているのは解るが、出てくる音に変化を感じられず。もっとメリハリのある解釈をしないと印象が薄い。
スクリャービン=響き的にはいいのだが、展開面で、もっと劇的に変わってこないのが残念。
全体的にcrese.~decrese.を自分なりに少し意識して欲しい。

▽A部門4…☆☆☆
プロコフィエフ:ソナタ第6番op.82 第4楽章

スリリング感があると思う。これにもっと鋭いダイナミックレンジが加わるといいのだが、その点が狭い。劇的な展開面が聞こえて来ないのが少々残念。
中間、集中力を欠いたのは痛い。

▽A部門5…☆☆☆
ラフマニノフ:練習曲「音の絵」op.33-6,7

33-6は中々いいと思う。33-7の最初の音のトラブルがちょっと痛い。
丁寧にさらってはいるが、ダイナミックレンジが狭いように感じる。
弾くセンスはあるのだが、弾き手を惹きつけるまでの音の魅力が薄い。
やや、キレイにまとめ過ぎる印象。

▽A部門6…☆☆
ラヴェル:ソナチネ 第3楽章

3拍子をキッチリ取り過ぎな点、流れが固い。
また弱い音での展開面の解釈が乏しい。
内声部の音の譜読みに誤りがある。
とにかく流れが平坦(crese.~decrese.が殆ど感じられず)

▽A部門7…予選免除(※前年度の本選出場者は1次予選を受けなくいいシステム)

▽A部門8…☆☆☆
ドビュッシー:練習曲 「3.四度音程のために」

四度の素速いパッセージにもっと輝きを!
速くなるほど、その響きが浅くなるので、間をもう少し時間を取って欲しい。
盛り上がるパッセージで、変なタメを聴かせないで下さい。
(夢が無いな~…)
あと、77,78小節の左手の四度音は【ヘ音記号】ではありません。その部分は【ト音記号】です。
スコアをもう一度、よく見て下さい。

▽A部門9…☆☆
ショパン:ソナタ第3番op.58 第1楽章

運びに、もたつく面はあるものの、マエストーソらしさは感じられる。
和声展開にちょっとでも緊張感が無くなると音楽が生きて来ない部分があるので、そこの細かい点が注意。
展開部のパッセージが平坦過ぎる。細かい箇所はルバートも必要。

▽A部門10…☆☆☆
ドビュッシー:版画「3.雨の庭」

タッチ的にはもう少し軽い方がいいかも。打鍵に押し込み過ぎる感が。
(乾いた雨、東京のようなベタじとな雨では無いのですよ)
もっと素早く離すくらいがいいかも。
左手にテーマが移る時にやや汚音も感じる(読み違いも)。
クライマックスが崩れるのが残念。

▽A部門11…☆☆☆☆
ラフマニノフ:練習曲「音の絵」op.33-1,2

33-1=やや癖のある響きだが、適度なルバート感もいい。もう少しファンタジー感があるとラフマニノフっぽくなるかと…。
33-2=メロディーと伴奏型の音色分けがよく活かされていて叙情感もあり。
全体的にはテンポがもう少し速ければ、の印象。

▽A部門12…☆☆☆
グラズノフ:前奏曲と2つのマズルカop.25「マズルカ第1番」

拍子感があり、よく弾いてはいるが、変化不足を感じる。
ややツェルニー風に聞こえる面もあり、音楽的にはつまらない感じがする。(crese.~decrese.の表現が表になかなか出て来ない印象)

▽A部門13…予選免除

▽A部門14…☆☆☆☆
モンポウ:歌と踊り 第5番

歌の部分はオーソドックス。もう少し緊迫感があったらいいかも。
踊りの部分は、もう少し大きく表現してもいいのでは。
丁寧な音楽作りが印象的。
ややファンタジー感には不足はするのだが。

▽A部門15…☆☆☆☆
リスト:2つの演奏会用練習曲「1.森のささやき」

ファンタジー感がある。最初の右手の音量が少し大きい。
技術的にはしっかり弾いてはいるが、音楽的にはもっと、オーバーに弾いて欲しい面を感じた。

▽A部門16…☆☆☆☆☆
スクリャービン:ソナタ第2番op.19 第1楽章

音に風格があり、間の取り方を大事に扱う。
低音域の響きを確認しながらの運びは中々いい。
楽譜の強弱記号の読み取る感性が多少違う面もあるが、ファンタジー感がよく感じられた。

▽A部門17…☆☆
ドビュッシー:前奏曲I 「7.西風のみたもの」

やや最初のアルペジオのパッセージが、ボカすのはいいが、緊迫感が感じられない。
和声展開にもミスが見られる。また、ここぞというカウントの拍が無い。
和声の響きが変わる箇所のペダルの処理が雑。

▽A部門18…予選免除



以上、7/6土曜日の国際アマコンの1次予選のリポートでした…

7/7日曜日分は、また続きで…

2013国際アマチュアピアノコンクール 第1次予選(1)

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今年も、夏恒例のアマチュアピアノの季節(!?)がやって来ました。

今年は、アタクシも、国際アマチュアピアノコンクールの1週間前に行われてた、

【第4回 Blue-t ピアノコンペティション 本選会】

http://youtu.be/LIRPr8xWKJ0

…に参加をしてました。(26人中の8位という結果でした)

アマチュアピアノコンクール1位獲得者や海外コンクールの入賞者が強豪が出揃う中でしたので…(汗)

今回、Blue-t ピアノコンペティションの出場メンバーが、かなり、国際アマチュアピアノコンクールや、PTNAピアノコンペティション グランミューズ部門(A1,B1,B2カテゴリー)などへの、本番対策用に参加者が多数出てました…

Blue-t ピアノコンペティションのレベルも高かった事…(汗)



今回のアマコン予選は、全体を通して思ったのは、フレーズをきちんと理解し、音楽として演奏に反映されてない点、

もう一つは、出だしの開始音での【溜め】不足なために、音楽を深く(音色やリズムも含めて)演奏出来ていないエントリー者が多数、見受けられた事…

一番の問題は、頭と耳での音楽総合能力(ソルフェージュなど)が不足しがちなために、鍵盤だけのポジションだけで弾くエントリー者がかなり居るという点…

今回は曲目数がかなり増えて来てて、面白さもありますが、いざ、蓋を開けたら…な事も多かったのも残念な気がしました…

国際アマチュアピアノコンクールは、演奏の出来そのものよりも、楽曲に対する音楽総合能力の評価を重んじる傾向があるので、

(※PTNAグランミューズ部門とは、この部分が審査の基準が違うところ)

アタクシの思う評価と全く異なる事が多いのですが…(苦笑)

毎夏、アタクシの激辛コンクールの感想を書き残しますが…(苦笑)

アタクシの書いてる事が100%正しいとは思わないようにお願いします…(笑)

ただ、今年の批評日記は、アタクシのYoutubeの演奏を【基準】として、アタクシのYoutubeをお聴きいただいてから、辛口批評日記をお読み戴きたく存じ上げます…

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これら、全てをお聴き戴き、これらのYoutubeの評価基準(☆印が☆☆☆とした場合)で、評価印を点けました…

では、2013.7/6土曜から…

各日程、

▼シニア部門(55歳以上、自由曲)

▼B部門(自由曲、譜面付き可)

▼A部門(自由曲、暗譜必須)

の順。

※譜)印は、譜面付きで演奏



▽シニア1…☆☆☆
ショパン:ワルツ第14番ホ短調(遺作)+練習曲op.10-12「革命」

ワルツ=フレーズのcrese.~decrese.感が感じられず、優等生のようにかっちりな感じ。左手のワルツの3拍子感が、メトロノームみたく聞こえてました。
中間部に譜読み違いも。(語尾のお終いにアクセントを付けるのは問題が…)
革命=フレーズをブロックのように区切る感があり、また左手のパッセージの運びが重い感じも。リズムがぎこちない箇所も。

▽シニア2…☆☆☆
ベートーヴェン:ソナタ第14番op.27-2「月光」第1楽章

音質的に弱音でタッチがキレイだったが、フレーズが平坦なので、最初から最後で、盛り上がりを見せず…な感。バスの声部もキレイですが、訴えが足りない!
最後の2小節のダンパーペダルが濁るので、僅かな切替を。

▽シニア3…譜)…☆☆

ショパン:練習曲op.10-5「黒鍵」

最初の左手の和音が不本意な鳴り方に対し、右手はパッセージを捕らえてはいるものの一本調子。
家庭での中での練習をそのままステージで弾いてるように見受けました…

▽シニア4=棄権
ラフマニノフ:前奏曲op.3-2

▽シニア5…譜)…☆☆☆
ブラームス:ラプソディop.79-2

無理のない鳴らし方だったが、ここぞ!という箇所で、少し崩れてしまう。
多少、平坦な感じだが、よくまとめて、たと思う。

▽シニア6…☆☆☆☆
シューベルト:即興曲op.90-4

タッチがきれい。だが、crese.~decrese.の表現が中途半端な感。和声の線がやや細い。

▽シニア7…☆
ドビュッシー:映像I「1.水の反映」

最初の開始ペダルが、底の底まで踏んでしまっているため、美しい和声が半減…。
正確なリズムと拍が刻めていない。雰囲気だけ追っている。



▽B部門1…譜)…☆☆
スクリャービン:ソナタ第2番op.19 第1楽章

細かな部分で楽譜以外の音を弾いてしまう。リズムの取り方に【溜】が無いので、歌が素っ気なく聞こえる。

▽B部門2…☆☆☆
クルダ:アリア

自分らしさ、音色らしさ…はあるが、訴え度が足りない印象。crese.~decrese.など、楽譜には無くても、クラシックな解釈ならばある程度はないと…だろう。
左手の伴奏型がやや鳴らし過ぎる。右手はキレイだったが…

▽B部門3…☆
J.S.バッハ:フランス組曲第5番 アルマンド,ガヴォット,ジーグ

アルマンド=やや自信が無さそうな感。何とかうまく(引き直しなど)進んだが、暗譜不足?
ガヴォット=アルマンド同様、解決音が締まらない。
ジーグ=テンポが遅い。並べただけの音楽にしか聞こえず。

▽B部門4…☆☆
J.S.バッハ:平均律I 第3番

やや平坦で、指の転びもあるが、勢いは感じられる。
表現をしようという意気込みはプレリュードに感じました。フーガは落ち着かない部分が。
テーマの入りと語尾が不安な部分がありました。

▽B部門5…☆☆☆
リャードフ:グリンカの主題による変奏曲 (主題,第1,2,3,4変奏)

テーマの強弱の表現も中々なのだが、変奏に入った時に、右手だけに気を取られている。左手の動きにもちょっとした主要な動きと音があるのだが、まだ自分の弾き手との表現に馴染んでいない気がする。

▽B部門6…☆☆
ベートーヴェン:ソナタ第17番op.31-2「テンペスト」第3楽章

右手のパッセージに意識を持たせ過ぎな感がある。バスのテーマをしっかり出さないと。
全体的にcrese.~decrese.の表現が聞こえない。全体的に平坦な感が強い。(引き直しもあり)

▽B部門7…☆☆
リスト:2つの演奏会用練習曲「1.森のささやき」

流れはあるが、ややペダルが濁る。左手のパッセージなどが、やや誤魔化しが気になる。
暗譜で、ある箇所が危うくなるとバランスが崩れる(曖昧な表現が多い)。
メロディーに【溜】が感じられない。

▽B部門8…☆☆☆☆
ショパン:練習曲op.25-1,11

25-1=右手のメロディーラインが凸凹な部分がやや気になる。もう少しcrese.~decrese.などの表現があれば…、だろう。
木枯らし=最初の入り方がいい!
ややペダルが深く踏み過ぎる点を改善するといいかも。

▽B部門9…☆☆
サン=サーンス:アレグロ・アパッショナートop.70

流れはある。かなり正確に捕らえているように思う。
所々、右手が危うくなる箇所があるとバランスが崩れる。
指運びに淡白な部分があり、打鍵に腰が無いので、メリハリ感が感じられず。
(速いパッセージでもcrese.~decrese.のフレーズ感は表現しないと!)

▽B部門10…☆☆
メトネル:おとぎ話のソナタop.25-1 第1楽章

モチーフに緊張感を保たせて欲しい。そそくさと弾いてしまうのがもったいない。
展開のドラマティックさをもっと身体で感じに、音に【溜】を効かさないとが、残念な点

▽B部門11…☆☆
ベートーヴェン:ソナタ第30番op.109 第3楽章

あっさりし過ぎる。溜が無い。晩期のソナタを淡白に弾くのは問題が有りすぎる。
正確に弾く点ではいいのだが、とにかく軽い音が気になる(芯が無い)。
(引き直しもあり)

▽B部門12…☆☆☆
ランゲ:花の歌op.39

最初の左の三連符がやや危うさが…。若干、その16分音三連符のリズムが違う感がする。
右手はキレイ。
中間部が急ぎ過ぎ。
カデンツァな部分はもっと、たっぷりと時間をかけて演奏して欲しかった。

▽B部門13…☆☆☆☆
ショパン:バラード第4番op.52

やや先急ぐような部分もあるが、かなり高度な歌い方が印象的。
【溜める】歌の部分が不足になる箇所があり惜しい。
書かれてる和声を全部鳴らすが故、やや響きが濁る箇所もある。

▽B部門14…☆☆
シューベルト:即興曲op.90-2

最初の四分音符が長いので、別の音楽に聞こえる(書いてある拍を数えて守って欲しい)。
ややペダルが深く踏みすぎるし、濁る。
少し自由勝手な演奏でもあり、好みの問題もあるかも。
自由奔放なシューベルトは久々…。音の読み違いも有り。

▽B部門15…☆☆☆☆ベートーヴェン:ソナタ第24番op.78「テレーゼ」

よく練習してると思う。やや、さらさらと先へ流れてしまう部分もあるが、流れに乗って、運ぶ華奢さは見事なもの。

▽B部門16…☆☆☆
ラヴェル:鏡 「4.道化師の朝の歌」

6/8拍子のフラメンコのリズムの印象が浅いのが残念。
特にリズム感を強く出さないと(アピールをしないと)。
連打の部分が遅くなったのがちょっとアンバランス。
(遅くするならほんの少しなら…連打の我慢が重要)

▽B部門17…☆☆☆☆
ラフマニノフ:前奏曲op.23-7+楽興の時op.16-4

23-7=流れがあり、スピード感やスリル感もある。ややcrese.~decrese.の区別辺りや浅い箇所もある。
コーダ付近の展開が惜しい箇所も。
16-4=よくピアノを鳴らしている。
細かい和声展開のペダル処理に甘さがある。
少しこじんまりな感もあった。

▽B部門18…☆☆☆☆☆
ヤナーチェク:ソナタ「1905年10月1日、街道にて」 第1楽章「予感」

緊張感の保たせ方、ドラマティック!作品を大きく捕らえている点が好感!

▽B部門19…☆☆☆☆
ラフマニノフ:前奏曲op.32-10

ドラマ性がある。表情にロシア的な感情もあると思う。
強音になった時に、色彩感がやや乏しくなる部分がある。
複雑な声部の引き分けが少し足りない印象。
歌心はかなりある。

▽B部門20…☆☆☆
モーツァルト:ソナタ第12番KV.332 第3楽章

やや響きに重さが残る。溌剌感が出れば、と思うが、やや暗く感じる。(長調の調性なのに)
やや一本調子な点(ツェルニー風な?)や、ニュアンス不足、crese.~decrese.が足りない印象。

▽B部門21…☆☆
シューベルト:即興曲op.90-2

音がキレイだが、パッセージがどうか?と感じた。crese.~decrese.が不足のため、全体が一本調子な感。
(ちょっとツェルニー風な感もあった)

▽B部門22…譜)…☆☆
ショパン:3つの新しい練習曲

f mollは「pp」だったか、そんなに鳴らすように書いていないと思います(やや一本調子)。
As durは和音の鳴らし方が雑。まだ強く弾いているのと、内声部が騒がし過ぎる。
Des durはスタッカートが雑。ニュアンス不足!

▽B部門23…☆☆☆
ショパン:スケルツォ第2番op.31

緊迫感もあり、歌心もある。微妙な変化の表現がやや雑。
フレーズの展開に【溜】が無いのが残念。
ダイナミックレンジが狭く感じる。



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