「「最近コロナ見なくなったね」という状況には最低4~5年 専門家に聞くワクチンの現状と今後」

スポーツ報知が報道

 

「 世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、米製薬大手・ファイザーと独・ビオンテックによって共同開発された新型コロナのワクチン接種が欧米などで始まっている。感染終息への切り札としての期待が高まるが、東大医科学研究所・石井健教授(ワクチン科学分野)は、「集団免疫が起きる程の接種率を達成するには最低でも4~5年かかる」と指摘。安全性や有効性については長期的なモニタリングの必要性を強調した。  「通常ワクチン開発は10年以上かけて行われる。1年弱での承認は奇跡的だ」―。東京・内幸町の日本記者クラブで、「ワクチン開発の現状」と題したテレビ会議アプリ「Zoom」での会見を行った石井氏も目を見張るファイザー製ワクチンは、200を超える多種多様のワクチン開発が各国で進む中、最速で実用化にこぎ着けた。  日本では今月18日に、ファイザーが厚生労働省に国内初となる承認を申請。同省は医薬品の審査期間を短縮する「特例承認」を適用する方針だ。ワクチン保管のための専用冷凍庫や接種会場、人員の確保など課題はあるが、政府は年度内に医療従事者の先行接種開始を目指している。  同ワクチンが世界から注目されているのは、開発スピードだけではない。弱毒化されたウイルスそのものを使う従来のワクチンと異なり、「メッセンジャーRNA」というウイルスの遺伝情報を伝える物質を投与する新式のワクチンで、新型コロナ以前に実用化された例はない。  同社は米国内や海外などで、約4万人を対象に臨床試験(治験)を実施。新型コロナの発症を防ぐ95%の高い有効性が確認された。既に米国や英国、カナダなどが接種を開始。21日にはバイデン次期米大統領が公開接種を行い、安全性をアピールした。  一方で、英国や米国では、接種した一部の人に強いアレルギー反応が報告された。ファイザーによると、16~55歳で2回接種後に疲労感(59%)や、頭痛(52%)が報告されたという。石井氏は、「RNAワクチンは多くの人に打たれるのは今年が初めてなので、想定外の副作用が起きないかをモニタリングするシステムが必要だろう」と長期的な分析の必要性を訴えた。 」

 

と、ということは、2021年夏の終息はしないということか?