バウンダリー・スパナーという言葉をご存じですか?
企業人事や人材開発に「現場」で携わる人にとって、非常に大切な概念です。
上記記事が参考になると思うのですが、バウンダリー・スパナーとは、「異文化の通訳」と呼ばれる位置づけで「片足を一つの世界に、もう一方を別の世界にかけている」ような人物で、2つの世界の仲介者として行動する人のことです。
例えば、某大学のA教授の場合。講演が、学会や、それを専門に勉強している人たちには非常に受けが良いのです。関心のある人の集まりですから、専門用語をバシバシだして当然OK。内容が革新的であることも理解してもらえるわけですね。
しかしその先生は、企業研修の評価が非常に低いです。なぜなら、学会の講演内容を、そのままの形でやられるからです。
参加者の皆様からは「偉い先生が難しい話をして終わった。難しすぎて、よくわからない。忙しいのに時間がもったいなかった・・・」という評価が多々ありました。
その先生の研究成果自体は素晴らしいものなのです。しかしそれを、一般の人にわかるように翻訳して話をしないので、伝わらないわけです。
同じようなことが、熱心な人事部の方にも見受けられます。
事業会社の人事の方で、人材開発の勉強が大好きな方がよくおられます。それ自体は素晴らしいことでしょう。そして、そういう方は、色々な勉強会に時間を作って参加されていらっしゃいます。
そこで学んだことを、社内研修などで、そのまま真似てやられる・・・・・そして、それが「自己満足」にしか見えない結果を生んでしまう現場を多々、見てきました。
なぜ、上手くいかないのでしょう?それは温度感の違いです。
勉強会の参加者は、他者の人事の方や人材開発企業のコンサルタントの方である場合がほとんどです。正直、現場の方とは温度感が違います。プロですし、その領域に非常に関心があります。にも関わらず、人材開発にそれほど関心が高くはない現場の参加者の方にも、同じことをしてしまうわけですから、当然です。
では、なぜ、そういうことが起きるのか?
それは、「研究者と実践者は別モノである」という意識が希薄だからではないでしょうか。
実践者は、「バウンダリー・スパナー」として、専門的な知識をわかりやすく翻訳する力を鍛えることが必要だと僕は思います。
いかがでしょうか?
ちなみに、弊社のサービスコンセプトである、「わかりやすく、楽しく、伝わるように。」は、バウンダリー・スパナの思想からきています。
PS
例えば「7つの習慣」など漫画版のビジネス書が昨年は非常によく売れた年でした。これもバウンダリースパナーのアプローチだと思います。導入として「とっつきやすいもの」から入るアプローチは時代にフィットしているコンセプトだと僕は思います。

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