稲刈りの後に、稲わらを積んで天日乾燥するのが「藁ぼっち」。藁を餌や肥料などに使うためです。農大稲花小には前理事長の手を通して頂戴した茨城県在住の洋画家武石絹枝様の藁ボッチの絵が一枚あります。稲花小だから稲に関係のある絵、ということで頂戴しました。武石様は、藁ぼっちに魅せられて、様々な藁ぼっちの絵を描かれているそうです。冬の風物詩を味わうことのできる、素敵な絵です。
また、場合によっては稲わらなどを傘のように積んだり編んだりしたものを藁ぼっちといいます。これは、霜よけや雪除けに植物を覆う藁ぼっちです。
都立旧古河庭園で
ぼっちとはどんな意味か、調べてみると諸説あることがわかり、これも面白いです。ぼっちというと、概ねはでっぱり、凸のイメージがあるようですが、一方で、長野県の高ボッチ高原のように、平らなくぼ地のイメージのところもあります。藁ぼっちに戻れば、積み上げるのは藁だけでなく、収穫した豆を乾かすときも、豆ぼっちあるいは単にぼっちの語が使われていました。
最近では(藁ぼっちとはまったく関係ありませんが)、一人ぼっちの人をぼっち、一人でご飯を食べることをボッチ飯などといいますね。誰しも一人になりたいという日や時もありますが、望んでいないのに友だちとなじめないままの子どもがいないように気を配ってあげたいと思います。
