粟と栗。漢字は似ていますが、違います。粟餅(あわもち)を味わいました。
粟は、米、麦、豆、黍(きび)とともに五穀に数えられています。粟にも、もち米と同じく、もち粟という種類があり、これを蒸して搗いたものです。もち米を混ぜることもあるそうです。少し黄色で、プチプチ感がちょっとだけあります。トースターで焼くとお餅と同じく膨らみました。
なお、農大稲花小の子どもたちが宿泊学習に行く沖縄県宮古島を含む琉球弧への粟の伝来については、東京農大の研究者による報告があり興味深いものです。
日本や東南アジア諸国のモチ食文化や雑穀類の遺伝的多様性の把握
さて、普通のご飯は粳(うるち)米、お餅につかうのは糯(もち)米といいます。米と粟以外にもオオムギ、コムギ、黍、稗(ひえ)にも「もち」があります。「もち」は、アミロースという直線状構造のデンプンをほとんど含まず、網目状構造のアミロペクチンというデンプンを多く含む種類のことです。アミロペクチンが多いと、粘り気が多くなります。うるち米では17~23%くらいのアミロースが含まれていますが、うるち米でも低アミロース米ではアミロースがさらに少なくやや粘りがあり、冷めても硬くなりにくい特性があります。「ゆめぴりか」が有名ですね。一方、米粉には高アミロース米が適しているそうです。

