イチョウは銀杏を植えたり、あるいは、挿し木によって増やすことができます。大陸から複数の機会にもたらされた可能性はありますが、13世紀から14世紀に伝来して日本全国に広まったと考えられています。成長が速い樹木なので多くの巨樹が知られ、それだけに由来についても言い伝えも多いようです、樹齢という点では科学的に確かめられたものばかりではないことがわかります。

 片倉ら(2019)によるものなど多くの研究がありますが、遺伝子解析からは、九州・本州西部、四国、本州東部・本州東北部の3つの地域分布に分けられるとされ、さらに詳細な遺伝型の解析も行われています。中国・韓国のイチョウの遺伝子型の解析も行われ、イチョウがどのように日本、そしてその地域に植えられるようになったかの理解が進んでいます。

 

 イチョウの黄色い落葉をみると、様々な形があるのに気がつきます。これも遺伝かな、銀杏のつかない雄と銀杏の実る雌の木で違いがあるのかな、などと考えてしまいますが、葉っぱの形は雄雌で違いがあるわけでもなく、同じ木でも若いときと大きくなったときでは変わることもあるそうです。

 

 日本で一番大きなイチョウとしては「北金ケ沢のイチョウ」と呼ばれる青森深浦町のイチョウが知られています。国の天然記念物にも指定されています。なお、胸高直径といって木の直径は、基本的には地面から約1.3メートルの高さで測定します。「北金ケ沢のイチョウ」は幹回り約31mだそうです。

 

 私もそうですが、子どもたちもびっくりするようなこと、一番大きい、一番高い、一番古い、日本に一つだけ...が大好きです。「びっくり」「驚き」をたくさん見つけるのは、楽しいことです。