昨日は公益社団法人大日本農会の秋期中央農事講演会で、日本国際学園大学教授(岐阜大学名誉教授)の荒幡克己先生の「令和米騒動-天災と人災の複合、その要因分析と今後の展望-」というご講演を聞きました。本当にたくさんの新しい学びがある講演会でした。詳しくは荒幡先生のご著書「令和米騒動 日本農政失敗の本質」(日経BP 日本経済新聞出版)をご覧いただければと思いますが、私が興味をもったことの一つは、過去の米不作と今回の米不足との大きな違いについてでした。

 江戸時代の飢饉はイナゴなど害虫によるものと、冷害によるものでした。荒幡先生のご講演では、平成の米不足もまた冷害によるものでしたが、令和の米不足は高温障害によるものだったこと、また冷害の場合は一定の時期に田んぼが低温であれば確実に不作になることが8月中には予測でき、政府も対応ができるのに対し、高温障害では収穫するまで被害が把握できず対策ができなかったということでした。米作りでも高温障害という新しい状況に対応する技術や政策が必要だということがわかりました。

 

 一方、令和の米騒動で私が感じたのは、あまりに新米にこだわったり、米の味やブランドにこだわり過ぎるのもちょっとね…..ということなのですが、これについてはまた別の機会に。

農大稲花小の開校式に使われた桝。記念のお品で、お米を盛ったり、お豆を盛ったり、何をいれても素敵なので宝物です。

 

なお、以前もご紹介しましたが公益社団法人大日本農会は、東京農業大学とも縁の深い団体です。11月12日には令和7年度農事功績者表彰式に参列し、全都道府県から表彰された方々とお目にかかることができました。 

公益社団法人 大日本農会 | 農業の発展及び農村の振興を図ることを目的として,様々な事業を行っています。大日本農会は2021年に創立140年を迎えました