万葉集で山上憶良により「秋の野に 咲きたる花を 指折りかき数ふれば 七種の花」「萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 姫部志(おみなえし) また藤袴 朝貌の花」とあるオミナエシです。

 黄色い花がとても目立ちます。ただ、花を持ち帰って花瓶などに活けておくと、だんだん臭くなってくるのを経験していました。改めて調べてみるとオミナエシ科の植物にはイソ吉草酸が多く含まれており、この揮発性の物質は、腐敗したチーズ臭、あるいは、足の臭などがすると表現されていました。活けておくと臭くなるという経験は、気のせいではなかったようです。一方、植物体を乾燥すると醤油が腐った臭いがするということで、「敗醤」の名で薬用とされています。