昨日、公益社団法人大日本農会の農業懇話会で、株式会社雨風太陽 代表取締役社長高橋博之氏のご講演を聞く機会がありました。都市と農村をかきまぜる、都市と地方とを同時進行で生きる人々ー関係人口など、新しい考え方を学ぶことができました。地方の町の副町長や教育長までもが都市との二拠点生活で、それそれに仕事をすることで、町が求める能力をもつ人々を取り込んでいくという実例にも驚きましたし、衰退する三流の田舎と疲弊する人々の住む三流の都会ではなく、一流の田舎と一流の都会という視点は新しいものでした。

 海外からの農泊(とくに、滞在型、アグリツーリズモ)は、一流の田舎でこそ、リピーターを集めることができるでしょう。一方、例えば、外国人が茶の栽培や歴史について学び、茶工場を見学し、正しいお茶の入れ方を知り、お茶を味わうほどに、日本の人々がお茶を理解し大切にしているかなど、現状を振り返る機会ともなりました。ご著書「関係人口 都市と地方を同時並行で生きる」(2025年 光文社新書)も読んでみようと思いました。

 農大稲花小の子どもたちには、都会で生活するにしても、地方や農業をよく理解し、共感できるように育ってほしいと願っています。

茶畑(知覧)。