ベトナム、とくに南部では、ザボン(ブンタンの仲間)の栽培が盛んで、産地や品種がいろいろあります。ベトナムのカンキツにも、カンキツグリーニング病が発生しているので、その防除のために、日本から専門家が派遣されていました。その活動の様子を見せていただいたことがあります。伝染を防ぐための様々な工夫を検討し、村の人たちとも共有するという、大変なお仕事だと感じました。
カンキツグリーニング病は、植物の師部に局在する細菌で、人工培養できないという特色があります。また、ミカンキジラミや、日本には幸いな事にはいないミカントガリキジラミが、この細菌を運びます。そのことから、この運び屋となるキジラミ類を防除することと、感染植物をほかの地域に持ち出さないということが一番の防除となります。
ベトナムのカンキツ畑は、整備された農園だけでなく、バナナなどと一緒に農家の裏庭などにもあり、これも防除を難しくしている原因の一つです。
一方、ザボンの実は黄色、オレンジ色、ピンクなど様々で、乾いた喉にもうれしいものでした。
なお、カンキツグリーニング病をはじめ、植物の病気は、私たち人には感染しませんので、ご安心ください。ただし、当然ながら腐敗した農作物、かびの生えた農作物は食べることはできません。
農大稲花小の子どもたちがお世話になった富士農場に行く道すがらにも、みかん畑が見られます。みかん畑や茶畑は、ドライブの途中でも、列車の中からでも、子どもたちにも認識しやすい畑です。見つけたら、ぜひ、子どもにも教えてあげてください。