農大稲花小の玄関には、子どもたち、先生、そして来客用の靴棚があります。棚ですから扉がなく、どの子どもの、どの靴があるのか、一目瞭然ですし、清潔です。入学試験で来校される皆さんもご覧になることでしょう。

 ただ、靴棚の前には、靴箱という言葉があり、昭和の子どもは小学校で下駄箱に自分の靴を入れていました。もちろん、下駄なんぞでは通学していませんでしたけれど。ハンガーを「えもんかけ」とはもはや呼ばないのと一緒です。

 とはいえ、子どもたちには、下駄については知っておいてほしいと思います。夏になると浴衣を着ることもあるでしょう。浴衣を買っても下駄までは、ということでサンダルになってもよいのです。ただ、下駄というものがあることは、小さいお子さんのいる家庭では話題になるといいですね。また、いろいろな言葉を知っていることは、お子様の頭の中の引き出しを増やすことにもつながると、考えています。そうそう、下駄を履かせるとか、下駄を履くという慣用句もありますね。