Barcas の”ゲルマン踏破行”

Barcas の”ゲルマン踏破行”

Aug.20.2010~Barcelona in Spain
Jun.11.2012~Dusseldorf in German


太陽の国から曇天の国へ。
生ハムの国からソーセージの国へ。
陽気なラテンから気難しいゲルマンの地へ・・・・・

対照的な二つの国を比べながら、ヨーロッパの魅力に迫ります!

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久し振りの更新になりました。

月日の経つのは早いものですね。

どうも自宅のパソコンの調子が悪く、ブログからも遠ざかってしまいました。


さてさて、ワールドカップ!ついに終了しました。


いやいや、今年のドイツは本当に強かった・・・。圧倒的ですらありました。



 

決勝(日曜日午後6時頃)キックオフ3時間前。


大会が始まってからずーっと行きかう車はこんな感じです。



 


 

いわゆる“旗日”のないドイツ。


普段一般家庭でドイツ国旗を見かけることはまずないと言っていいのですが、ワールドカップ

となるとこの通り。

サッカーが国民的スポーツ行事であることを思い知らせれますね。


そして決勝戦の開始15分前。


街からは完全に人の気配が消えました・・・。

人っ子一人見あたりません。


 

正直いって、バルセロナでスーパースター、メッシの存在感をイヤというほど感じてきた自分

からすると心情的にはメッシ属するアルゼンチンに傾きがちではあります。

しかし一方では現在居住するドイツを応援したい気持ちもないわけではなく、今回は非常に

複雑なアンビバレンツでした。


そして結果は見事なドイツの優勝。明日はきっと会社も大騒ぎではないでしょうか・・・。



それにしても、4年前の2010年の南アフリカ大会では、この年私が赴任したスペインが優勝。

そして今回2014年のブラジル大会ではやはり私が居住するドイツの優勝。


実は私って密かに“優勝請負人”???



そして次回は2018年のロシア大会。


『二度あることは三度ある』の格言が頭を過ります。


ひょっとしてまさかのロシア赴任!??・・・・・・・まさかねぇ・・・。


あまりにも気持ちよくフェーダー・ヴァイザーを飲めたので、ボトルを購入して家に買って帰って

来てしまいました。


Barcas の”ゲルマン踏破行”


“酒屋さん”に入るとこんな感じで誘惑されます。

この照明の下で見るとまるで“桃のジュース”のようにも見えますが、実際の色は緑がかったレモン色?

という感じです。


Barcas の”ゲルマン踏破行”


フェーダー・ヴァイザーは、通常のワインの750ミリリットルではなく、なぜか1リットルのビンを

使用します。

これはどこで買っても例外がないので、決まっているのでしょうね。


Barcas の”ゲルマン踏破行”

常温で保存するとどんどん発酵が進むので、酸味がきつくなります。

発砲している様子がよくわかりますね。


ところでこのお酒は発酵途上、発砲しているので、コルクで栓をするわけにはいきません。

よって基本的には蓋をしないでカバーだけかけ、その上に針の孔のような穴が開いているか、

下の写真のように“穴開き”プラスティックで蓋をされています。


Barcas の”ゲルマン踏破行”


横にするとこぼれてしまうので、買うと必ず『横にしないように!』と店の人から注意を受けます。



ところで。。。これは家内から聞いた話ですが、ドイツのワインどころであるモーゼル地方では、

このようなワインフェストの期間は警察による“飲酒運転の取り締まり”は行わないそうです。


ワインが文化であり、観光産業の中心になる地域の発展の為には、警察も彼らなりのやり方で

強力にバックアップする、ということでしょうか。


確かにモーゼル各村には大々的に駐車場があり、それでも足りなくて、路端は路駐の車だらけです。


だとすれば、あまりに日本とはかけ離れた考え方にただただ驚くばかりです。

ここまで来ると観光産業の為、というより文化的な背景の違いを痛感してしまいます。


スペイン時代から感じてはいたことですが、その後イタリアやフランス、ドイツなどで色々見聞きするに

彼らの基準はお酒1杯まで(スペインはもうちょっと緩い気がしますが)となっているような気がします。

確かに彼らは全般的にはお酒に強いので、それでも平気で“安全運転”できちゃうんですよね。


これは絶対に日本ではマネ出来ない(マネをしてはいけない・・・)文化でしょう。


がしかし・・・その為に日本でも絶対に行えるはずの『地産地消』の特色を出した“ヨーロッパ流フェスト”

の実施が難しくなるのも事実です。


山間部の過疎化した村(新潟でも九州でも)で突然10月になると、その土地名産の日本酒新酒

(搾りたて生?)やその年の焼酎新酒と、そのお酒に最高に合う“地元特産のお摘み”をずらーっと

並べたお店が出展して・・・・・・


考えただけでも最高の『町おこし』『村おこし』になると思うんです。それも輸入テーマパークを利用

するのではなく完全な地産地消で、です。


ただし飲酒運転が出来ない以上、過疎化したような村ではアクセスの壁が立ちはだかります。

これを何とかしなくてはなりません。


こういう想像(妄想)が大好きな私は、密かに『ヨーロッパ流の食と酒の文化』の日本への移植

=“日本の地方の欧州並の活性化”を日頃から妄想しています。


今度ブログ上でご披露させていただくかもしれません。


すっかりイタリア旅行記が滞っている内に、気がつけば外の気温は朝夜は10℃を切るようになり、日中でも17,8℃とすっかり夏の記憶が遠ざかりありつつある最近のデュッセルドルフです。


さて、9月も中旬を過ぎると欧州のワイン処では収穫したばかりの葡萄を使って新酒の準備に入ります。


『フェーダー・ヴァイザー』


白ぶどうの品種を圧搾したぶどう果実のしぼり汁を発酵させている途中の状態のお酒です。

これはまだワインになる手前のもの。


完全に発酵が完了してワインになると、酵母は取り除かれるのですが、この段階では酵母が残っている為、色は白色に濁り、見た目は濁酒(ドブロク)のような感じです。


昨年は賞味する機会を逸しただけに、今年こそは!と土曜日にモーゼル地方まで行って来ました。


Barcas の”ゲルマン踏破行”

蛇行するモーゼル川。ゆったりとした景色です。

“緑の絨毯”のように見えるものは全て葡萄です。


Barcas の”ゲルマン踏破行”

いつも思うことですが、ヨーロッパは街と水の距離が非常に近いですよね。

堤防で川を囲わないので、水と街が一体になっているように見えます。

これが絵になる景色を産む要素の一つではないでしょうか。


山と平野の距離が近い為流れが早く、直ぐに氾濫してしまう日本では難しいのですが、

水辺と街の距離が近いだけで全く景色の印象が異なると思います。


Barcas の”ゲルマン踏破行”


モーゼル地方は、ライン川支流であるモーゼル川流域に広がる葡萄どころで、ドイツ国内ではライン川流域と並ぶ二大産地の一つです。

自宅からは車で2時間ちょっと。もちろん日帰りドライブです。


街の外側、丘(山側)に広がる緑は全て葡萄。

ドイツが世界に誇る白葡萄、リースリング種が主体です。


街はワイン祭り『フェーダー・ヴァイザーフェスト』真っ盛り。


Barcas の”ゲルマン踏破行”


観光客から地元近郊の家族連れに至るまで大賑わい。


早速ありつきました!!


Barcas の”ゲルマン踏破行”

最初の印象は「想像していた以上に甘口」でした。

まるでフレッシュな葡萄ジュースのような印象です。


ところが二口目以降は徐々に味わいに変化が見えてきました。

発酵途上というだけあって、ガスによる微妙な発砲酒の味わい。

微かな酸味も感じられるようになってきます。

完熟葡萄の甘さと、フレッシュな葡萄の酸味と発砲酒のハーモニーです。


ところで、今回の目的はフェーダー・ヴァイザーを味わうことだけにはとどまりません。

フェーダー・ヴァイザーに最適と言われるおつまみ『Zwiebelkuchen(ツヴィーベルクーヘン)』

を食べることがもう一つの目的なんです。


これです!!


Barcas の”ゲルマン踏破行”


“クーヘン”というからにはケーキなのですが、食べた印象はケーキというより玉ねぎのキッシュです。

でもさすがですね、この“ツヴィーベルクーヘンとフェーダー・ヴァイザー”の相性は確かに最高でした。

玉ねぎの微妙な甘み、ベーコンの甘みと微妙な塩味、そして胡椒のスパイスが最高に発酵途上のワインの酸味とマッチしていると思います。

8月にチンクェて食した“ファリナータと白ワイン”の名コンビ以来のベストマッチでした。


そうこうしている内にさすがフェスト!

フェーダー・ヴァイザー、そしてワインに至る“ブドウ絞り”が始まりました。

古式に則ったやり方です。

ヨーロッパに特有の“収穫祭”に近いイベントのような気がします。


(正面の撮影している人、一瞬“のっぺらぼう”かと思ってしまいました・・・)


Barcas の”ゲルマン踏破行”


Barcas の”ゲルマン踏破行”


Barcas の”ゲルマン踏破行”


この搾りたてのブドウジュースが皆さんに振る舞われます。


Barcas の”ゲルマン踏破行”


まるで“青汁”?と思わせられる色ですが、味はまさしくブドウジュース、そのものです。

完全に発酵し終わったワインと違って、ブドウの香りがぷーんと漂うのが印象的です。


村によっては、こんな出店も。

分厚い“ハンバーグ”です。

この手のソーセージ版はよく見かけるのですが、ハンバーグは初めて見ました。


Barcas の”ゲルマン踏破行”


玉ねぎの甘さと焼きたてジューシーなハンバーグ。

これはなかなかいけますよ。


こういうお祭りは楽しいですね。

日本でも焼酎か日本酒を使ってやれば大々的に企画すれば、“街おこし”の格好の道具に

ならないでしょうか。


“少しだけ”次に続きます。