ピネン(α-、β-)/pinene
化学式C10H16、α-ピネンとβ-ピネンがあります。モノテルペン炭化水素類の一種。名称はマツ(pine)に由来です
多くの精油に含有されており、とくに松脂や松精油の他、針葉樹の多くに含まれ特有の香りのもととなります。
α-ピネンをβ-ピネンは異性化する技術によって、β-ピネンを経てゲラニオール、ネロール、リナロール、シトロネロール、シトロネラールが生産されるようになりました。α-ピネン自体もテルピネオールの合成原料として用いられます。またβ-ピネンは各種テルペン系合成香料の出発原料として重要です。
【ピネン(α、β)を含む代表的な精油】
サイプレス:ヒノキ科:45~70%含有
Cupressus sempervirens
アカマツ・ヨーロッパ:マツ科:30~80%含有
Pinus sylvestris
マートル・シネオール:フトモモ科:45~65%含有
Myrtus communis
ジュニパー:ヒノキ科:30%~45%含有
Juniperus communis
フランキンセンス:カンラン科:25~55%含有
Boswellia carterii
ローズマリー・ベルベノン:シソ科:15~50%含有
Rosmarinus officinalis
【α-ピネンの薬理作用】
免疫機能賦活作用:細胞性免疫に対する賦活作用が確認されています
除光作用:わずか数%をエタノールに混ぜて使用することにより、マニキュアを落とすことができます
有害生物駆除及び忌避作用:細菌、カビ、シロアリ、ダニなどの有害生物に対して優れた効果を発揮します。特にシロアリに対する優れた殺虫作用を有しています
抗菌作用 :虫歯原因菌、水虫原因菌、ニキビ原因菌に対する抗菌作用
咳止め:作用機序は抹消作用を介して発現
居住空間に漂うホルムアルデヒドと反応して低減させます
α-ピネンは腐敗を防止することで悪臭の発生を抑制消臭作用
脳血流を増大して大脳活動を活性化する働きがあり、低濃度ではストレスによる精神的発汗(冷や汗)が減少し、末梢血管拡張作用により血流量が増加して手先が温まったり、脈拍数が減少して安定化することが確認されています
交感神経の高ぶりを抑え、副交感神経の働きを活性化させます
強壮作用を持つので、無力症などに有効です
δ-3-カレンとの組合せで精神状態改善と肥満抑制効果が報告されています
【α-ピネンを中心としたレシピ】
サイプレス 2滴
アカマツ・ヨーロッパ 2滴
ジュニパー 2滴
フランキンセンス 4滴
無水エタノール 10ml
午前中を中心に部屋に香らせるルームスプレー。
交感神経の高まりを抑え、過緊張やスポーツなら怪我や故障の予防にもなり、強壮作用もあるのでリラックスした状態でやる気を出せる香りでもあります。
ルームスプレーとしてはホルムアルデヒド対策、害虫対策にもなりつつダイエット効果が期待でき、冷え性や疲労回復にも一役買う優れもの
食品の香りを損ねない自然な香りなので、ティッシュに吹きかけて冷蔵庫の香りとしても期待大。食品の保存を長くしてくれる可能性も下駄箱の香りとして使えばブーツや革靴の消臭効果。
ストレスフルな現代社会ではオフィスの香りとしても嫌味の無い香り。まるで郊外のカフェのテラス席で森を目の前に仕事をしているような感覚に
オプションとして除光液としても使える優れもの。
もちろん、上記の香り1種類でも同様の効果が期待できます。
化学に裏付けされたアロマテラピー
そして香りの薬理作用より今の生体状態を分析していくサードメディスンは、日本発の新しいアロマテラピーでもあります。
全国でサードメディスン入門講座がスタートしています。
このブログでは説明しきれないアロマテラピーの新しい可能性に出会えるはず
気になる方は是非、下記URLの「TMP入門講座実施店」にチェックを入れてお近くの地域を検索してみてください。
http://thirdmedicine.jp/search/