私は漠然と思っていた「明日も普通にやってくる」と。なんで癌になんてなっちゃったんだろう。タバコも吸わないし、お酒も飲まないし、食事だって、それなりに気をつけていたつもり。うちは癌家系というわけでもなく、父方の祖父母も母方の祖父母も、(多少病気はしたりはあったけれど)割りと元気に長生きしてた。私も普通に歳をとっておばあちゃんになって…と。

何かの罰が当たったのかなぁ、のろわれてるのかなぁ…なんて考えてしまうこともあり…(私は結婚してしばらくすると、夫が病気で働けなくなり、長男が4ヶ月の頃に、地元からかなり離れた遠方の夫の故郷に来た。知合いのいない中子育てを頑張り、何とか夫が働けるまで回復。子宝にも恵まれ2人目出産、少し落ち着いた頃、3人目と思ったらなんと衝撃的な双子ちゃん!そして壮絶な双子育児を乗り越え、やっとツインズが小学生になったと思ったら、今度は自分が癌になるなんて…)どうしてこんなことに、なぜもっと早く気付けなかったのだろう、いろんな思いが溢れ出て辛すぎて苦しかった。


もちろん、誰にでも当たり前に毎日が約束されているわけではないし、毎日、子供達が元気に暮らせていること、贅沢な暮らしではないけれど、家族6人慎ましく生活できていること、感謝しながら過ごしていた。

でも、癌になって改めて「死」がもっと近いものになり、当たり前の日常がどれほど貴重で幸せなものだったか思い知った。もしかしたら、子供達の成長を見守ることができないのかと思うと嗚咽が抑えられない程に胸を締め付けられる。


昔、子供の頃に読んだ本だったか、死神がそれぞれのロウソクの長さ(寿命)を管理してる絵が思い出される。私のロウソクは後どれぐらい残っているんだろう。



夫に励まされた、治療ができるだけでもいい事だよ。遠隔転移もないし、もう手の施しようがないってわけじゃないんだから。

本当に生命あることに感謝、支えてくれているすべての人に感謝。


そして子供達との日常、1日1日を大切にしようと強く思った。