長い長い待ち時間、やっと診察室前に呼ばれ、もうこの時点の雰囲気で「あぁ告知されるんだなぁ」と察知。それでも、とても緊張して、握りしめた手に爪の跡が食い込む。
やっと呼ばれた診察室、看護師さんがいつもより多い。先生から遂に検査結果を告げられた。「左乳癌(浸潤性乳管癌)左腋窩リンパ節転移。CTの結果、他の臓器への転移は認められない。腫瘍の大きさは44mm〜ステージはⅡBです等など…」
先生の説明は、自分でも意外と冷静に聞けた。
けれど、やっぱり普通のテンションではなかったかも。夫なんて「先生、お昼ご飯も食べてないんじゃないですか?」(午前中の予約だったにも関わらず、呼ばれたのはもう午後2時近かったか)なんて先生の昼食の心配してた。妻が癌の告知をされてるというのに。先生も看護師さんもびっくり「はぁっ??」という顔をしてたっけ。
そして、大事な今後の治療方針
・手術が先、その後に抗がん剤か
・抗がん剤の後に手術か
どちらにしても腫瘍が大きいので全摘は免れない
悪しくも、その頃はコロナ禍真っ只中。ちょうど私達が住んでいる地域ではコロナ罹患者がどんどん増えてる状況。もうすぐ学校も始まる。「先に抗がん剤治療」を選んだ場合、子供達が、自分がコロナになってしまうと癌の治療が滞ってしまう…それが恐かった為、先に手術することを選んだ。しかも最短で予定を組んでいただき、
8/30に
・左乳房全摘術
・左腋窩リンパ節郭清術
を受けることに決めた。
同じ理由で、乳房の同時再建術のできる病院への転院もあきらめ、先ず治療することを最優先に、全摘することにした。
それからは、手術に向けて、何としてもコロナにならないように細心の注意を払い、子供達にも事情を説明し(まだ小学生にはどれくらい深刻な事態なのか分からない様子だけれど、中学生の長男は、流石に察したかな)1週間程学校を休んでもらって籠城生活。
一先ず方針が決まった。先が分からない鬱々した靄は少し晴れたけれど…
主人は、今のところ、気丈に振る舞ってくれて助かっている(しかし彼も爆弾を抱えている)
これからの事、胸を失うことの悲しさ、自分が癌になってしまったことのショックは計り知れなかった。家族の前では泣かないように、お風呂で泣きまくった。