今回のポイントは2つ

 ・ 鉢の中の根にとって、水やりこそ呼吸の場である
 ・ 植物は生命維持のために二酸化炭素を吸っているのではない



呼吸ときくと、私たちの肺呼吸を考えますね。
土の中に埋められたら?
などと想像するだけで、息苦しくなります。

植物は体を地上に固定するために、根を持っています。
さらに根は、呼吸をするのですが、土の中にいるわけです。

根の細胞も呼吸をしていないのならば壊死します。
体全体に必要な酸素も送れません。

呼吸の本質は、体細胞のエネルギー交換で、私たちの肺呼吸は、
そのうち一つのプロセスに過ぎません。


 “植物も、自身の生命維持のために「酸素をしっかり吸っている」”


 「へぇ」は結構ですが、細胞がミトコンドリアをもつ以上、これが基本です。
 酸素を摂取しないと死んでしまいます。

 でも小学校や中学校の授業を通して、私たちは、
 植物が「二酸化炭素を吸って」「酸素を出す」という模式を、
 印象づけてしまっています。


 確かに若い樹木は、光合成に伴い、その成長過程で、
 体を作るための材の原料として、二酸化炭素を使用します。

 結果、多くの二酸化炭素を吸収して、物質の合成後に、
 余った酸素分子
を、気孔から外部に放出することになります。

 教科書には正しく呼吸のことが書いてあるのですが。
 結果的には

  1「動物は酸素を吸い、二酸化炭素を出す」
  2「植物は二酸化炭素を吸って、酸素を出す」


 という単純モデルが
 印象に残ってしまったのです。

 回を追いながら、少しずつ修正していきましょう。

******* 今回のお勧め書籍 ******************************


著者: 片山 雅男, 清水 善和, 下園 文雄, 岩槻 邦男, 樹木・環境ネットワーク協会
タイトル: グリーンセイバー―植物と自然の基礎をまなぶ