昨日ムンバイの街で繰り広げられた大規模デモ行進の話。


デモの内容はドライバーさんからの情報なので、どこまで正しいのかはわかりませんが、彼曰く、ムンバイがあるマハラシュトラ州出身の中間層の人びとが州政府に物申すらしいのです。
この州は(もしかしたら他の州も)、貧しい人びと(低カーストの人びと)には仕事を与え手を差し伸べているのに、中間層の人びとにはその手を差し伸べず彼らはなかなか良い仕事につけずに仕事に溢れ生活苦になっている、のだそうで。


そのマハラーシュトラ州政府からの支援は、マハラーシュトラ州出身者のみに与えられる権利だそうで地方出身者には他人事であるため、地方から仕事を求めてやってくる人が多いムンバイでどこまでの規模のデモになるのか全く予想もつきません。私のドライバーさんも地方出身者なので、他人事でした。


インドの(少なくともムンバイの)物価は年々上昇し、公共交通機関の値段も上がり続けています。政府からの援助を受けていないレベルの人々も決して裕福ではないのですが、それでも自分たちの子供には将来良い仕事に就けるようにとcollegeに通わせたり英語をちゃんと話せるようにと塾に通わせたりとみんな頑張っています。
給料は年10%しか上がらないと悲しそうに話すドライバー。いまの日本では考えられない上昇率だけど、それでも物価上昇に追いつかないほどなんでしょうね。というわけで、仕事があってもみんなギリギリの生活をしているのが現状のようです。


このような状況下で、そんな彼らの悲痛な叫びが今年は膨らみに膨らみ、過去にないほどの大規模デモになったんだそう。





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(友人が撮ったのか?誰かから貰ったのか?わからないけど貰った写真を勝手に拝借)


これがそのデモ行進の様子。
これ、マジですごいでしょ。。。滝汗


私は前日に友人から聞いて知りましたが、デモ行進を行うという情報は事前に新聞などで知らされていたらしく、メイン道路の封鎖、迂回道路への案内が想像以上に徹底されていて、デモ行進の近くまで行き見物したくて外出してみたら、一般車が通れる道はガッラガラでした。
この日、デモ行進実施区域の学校は休校になっていたらしく、外出を控えていた人びとも多かったようです。


デモ行進を見物したくてドライバーさんに近くまで連れていってとお願いしたのですが、彼はただただ封鎖していない道を走るだけで、いっこうにデモ行進している場所へ近づいてくれません。


どうして?と聞くと、
万が一、何かが起こったら、私に何かがあったら、たとえ私が頼んで行ったとしても危険だとわかっていながらそこへ私を連れて行ったドライバーが責任を問われるから。なんだそう。 


それならば、私が一言、彼は悪くない私がお願いしたのですと言えば済むよね?と言っても、それは通用しない、の一点張りで結構頑な。


よく考えたら…そうかもしれない。
彼の仕事は安全に私たちを目的地まで運ぶことなのだから。


でもよくよく聞いてみたら、ここまで彼がこのようなデモ行進を危険だと考え全く近付かないのには強烈なワケがあったのです。
それは、何年も前に他の国の会社のドライバーとして働いていた時のこと。あるデモ行進があった日にどうしても会社のスタッフを空港まで送り届けなくてはいけなくて空港へ送り届けた帰り道に、デモで興奮し暴挙と化している人びとが車に押し寄せてきて、フロントガラスを割られ、投石で額を切り血だらけになり、腕時計を奪い取られ、車を乗り捨てて命からがら逃げて助かった、という過去があったのです。(会社のスタッフからは車を乗り捨てて逃げろと指示があったそうだけれど、間に合わなかったんですって)


想像しただけで、鳥肌たつレベル。
インド怖すぎ…。


それを聞いたら、そりゃあ私を連れて行けないと思うのも当然だし、それ以前に彼自身がもう二度とそんな目には会いたくはないでしょうからね。
強く納得。



ムンバイはインドの中では平和なほうだとは思うけど、やっぱりこの国は、新興国ならではの怖さがあるのだと気を引き締めなおす話でした。



ドライバーへの不満爆発からはやひと月以上が経過した今日この頃。真面目に私たちを守ろうとしてくれるドライバーに、心底ありがとうと思ったのでありました。