召還獣感動物語-ファイナルファンタジーV
PSに移植されたようですが、スーパーファミコンでしかプレイしたことがありません。
しかし、感動はスーファミでも充分に伝わってきます。
主人公にしか名前が付けられないのがちょっと難でしたが、ストーリーはかなり練られていましたし、何よりも召還獣が良かったです。
細かい線で丁寧に描かれた見た目も然ることながら、シルドラとフェニックスの誕生イベントは涙なくしては見られませんでした。
まず、シルドラについて言えば、水竜として登場した時から既に健気で胸を突くものがありました。
ファリスのために船を動かし、敵に襲われながらもどうにか船だけは逃がす。これだけで「ああっ、シルドラはどうなっちゃったの!?」と心配させられます。そしてファリス達が海に投げ出されれば傷ついた身体に鞭打って助けに表れ、力つきて消えていく。何て健気なんだ、と思っていたら、更には死した後もファリスの助けになりたくてその魂は召還獣としてアジトで彼女の到来を待ちわびているって言うんですから、もう…(T^T)
こんなに健気なのに、プレイヤーが冒険野郎してるとアジトで待ちぼうけ喰らったままエンディングまで進まれてしまうところが、更に泣けます。召還獣として仲間に入れたとしても、あまり使われる機会がないところも哀れです。
そんなことを思いながら、私はレベル上げやアイテムゲットのための戦闘でやたらと使いまくってました。これを死んだ後までこき使ってると見るか、ファリスの役に立つ機会を沢山与えていると見るかは、見る人次第です。
そしてフェニックスはと言うと、召還獣フェニックスはフェニックスの塔から飛び降りて死んだ飛竜の魂が転生したものという伝説があるため、これまた誕生には涙がつきものです。
この条件を果たすためには、飛べなくなった飛竜が高い塔のてっぺんまで昇って行って飛び降りるか、塔の上まで飛んだ飛竜が自分の意志で翼を開かずに転落死しないといけません。実際のイベントは前者なので、かなり痛々しいです。
その健気な姿に打たれた、と言うだけではありませんが、画面を縦いっぱいに広がって右から左へと飛び抜けていきながら、ちょこっと尻尾を振って死人を生き返らせていってくれるフェニックスには、終盤で大変お世話になりました。