主人公はパントマイマーかテレパス?ー天使の詩 白き翼の祈り | 振り向けば二次元

主人公はパントマイマーかテレパス?ー天使の詩 白き翼の祈り

「天使の詩」シリーズ第3弾です。
前2作はPCエンジンでしたが、こちらはスーパーファミコンです。
よってムービーはありませんが、繊細な絵と淡い色調で描かれたCGはとっても奇麗です。
ゲーム画面も、丁寧に描かれています。
サブキャラ達もそれぞれドラマを背負ってて、ストーリーにも深みがあります。

特筆すべきは、「交渉」コマンドです。
これまでにはなかったシステムで、何と戦闘になった際に敵を相手に交渉することが出来ます。
「交渉」に成功すると、敵と和解出来たり、手持ちの金をモンスター専用の通貨に両替出来たり、敵から珍しい武具を買えたり(この時にモンスター専用の通貨が必要になります)、敵の持ってるコインを貰えたりします。
但し、そう簡単には成功しません。私は敵に遭遇したら必ず最初に「交渉」コマンドを選んでましたが、大抵の敵はその時点で問答無用で先制攻撃をしてきます。運良く「交渉」のための言語を選ぶ段階へ進めたとしても、大半はそこで交渉が決裂します。

主人公のレイアードは旅の途中でいろんな言語を覚えて、より相手に通じやすい言語を使って「交渉」を成功させようとする訳ですが、通じそうな言葉を覚えてない場合には「身ぶり手ぶり」という手段が選べるようになっています。
「交渉」でどんな言語を選んでも、経過は描かれないので、その様子は想像するしかありません。
そこで、この「身ぶり手ぶり」を選んだ際はどんな動きをしたか想像してみると、一層この作品が楽しめると思います。

何とレイアードは、「身ぶり手ぶり」でも大変複雑な会話をこなしてくれます!!
以下は、細かいところは正確ではありませんが、ある時ライオンのようなモンスター相手に交渉成功した時の例です。
 1.「交渉」コマンド選択
 2.「身ぶり手ぶり」選択
 3.音楽が変わり敵が話しかけてくる
  「本来ならば、お前のようなものが我の前に出るなどもおこがましいが、今日は気分がいい故、特別に話すことを許そう。何が望みだ?」
 4.「親密度を上げる」を選択
 5.敵の反応
  「なんと、我と親しくしたいと申すか。覚えておこう」
この様子を想像してみて下さい。
主人公が身ぶり手ぶりで戦意がないことを伝えるくらいは、まだ良いでしょう。
でも、過程の3番目の敵の台詞……主人公はこんな複雑な言葉を敵のうなり声から読み取ったってことですか?(^_^;)
更に、仲良くしたいと身ぶり手ぶりで訴える主人公。一体、どんな動きをしたんだろう?
あれこれ想像した結果、私の解釈は、敵の言葉に関しては、「とにかく偉そうに構えてたんだろう」ということに落ち着きました。そして、最後はまた偉そうに頷いて去って行った、と…(苦笑)

他にも、うちのレイアードは「身ぶり手ぶり」で敵から金貨をもらったり、両替してもらったり、アイテムを買ったりしてました。
金貨をもらうだけでも相手の反応は複数あります。
「こんなものが欲しがるとは、人間というのは妙な生き物だ」
……戸惑ったような素振りを見せながら、金貨を置いて去って行ったのか?
「こんなもので良ければ、いくらでもくれてやろう」
……偉そうにしながら、金貨を放り投げて去って行った?しかし、「いくらでも」と言う割にはくれた金額は雀の涙です(苦笑)