帝王切開に切り替えるという旨の同意書にサインし、しばし待機。
無痛分娩の場合だと、この日の夕方くらいまでに出産予定だったのだが、帝王切開に切り替わった為、あと1時間程度での出産となる。
楽しみすぎてわくわくが止まらない。
正直、去年手術を受けたばかりだったから、術後の痛みは怖い。再びあれに耐えなければならないと考えるとちょっと辛かったが、なによりも陣痛が始まってからここまでのことを振り返って、やっと…やっと我が子に会えるという嬉しさの方が断然大きかった。
いざ手術台へ。執刀医がいて、別の先生も待機していて、看護師さんがいて、助産師さんがいて…10人以上のスタッフさんが私を取り囲んでいる。
なぜか全身震えが止まらない。武者震い?と誰かに言われたけれど、多分緊張だったんだと思う。結局この震えは、術後ベッドを移ってしばらくするまで止まらなかった。
事前説明では、手術開始から3分程で出産になる予定で、そこから閉腹には30分位を予定しているということだった。
いざ手術開始。前回の手術は全身麻酔だったから、すぐ眠りにつき、次目が覚めたらすべて終わっていたけれど、今回は違う。下半身の感覚はないが、意識はある。不思議だった。
世間話をしながら手術は進む。開腹してみると、やはり赤ちゃんの体は斜めを向いていたらしい。
出産直前、お腹を強く押され…数秒後。
元気な泣き声が聞こえる。
今でも思い返すと涙が出る。あの時は、本当に全てを忘れてただただ涙が出た。
妊娠に至るまでの道のりとか、妊娠中とか、陣痛とか、そんなこと全てどうでもよくなった。ただただ聞こえる泣き声に感動した。
助産師さんが赤ちゃんの体をきれいにして、私の腕に抱かせてくれる。
体全部使って一生懸命泣いている息子。お産が進まなくて辛かったのは私だけじゃない。この子も一生懸命産まれようと、外に出ようと必死にもがいてたけれど、なかなか進めなくて苦しかったはず。
辛かったね。苦しかったね。でも元気で産まれてきてくれてありがとう。これからよろしくねと声を掛けた。
外で待機していた旦那と義母に対面を果たす。後から聞いた話だと、義母も涙が止まらなかったらしい。旦那は涙は出なかったけど、ひらすら感動した!と言っていた。手術になってしまった為、立ち合い出産出来なかったが、もともとそこまで乗り気ではなかったので、彼的には結果オーライらしい。
そして再び手術室に戻ってきた息子。すでに泣き止んでいる。私の閉腹術中、静かにこっちに視線を向けて不思議そうな顔できょろきょろしていた。まだ視力は低いので視えているわけではないけれど、大きなおめめでこっちを見ていた。その顔がなんとも愛おしくて、またしても涙が溢れる。
こうして4月6日午後1時50分。私は念願の息子との対面を果たすことが出来た。