私が今まで観てきたTVドラマの中で
こんなに最終回が
待ち遠しかったドラマがあっただろうか？
［アンメット］
好きな女優さんの一人
杉咲花ちゃんが主役のドラマなので
最初から楽しみだったけど
相手役の三瓶先生にすぐに惹かれた私。
顔やスタイルではなくて、
言葉の奥にある気持ちを隠した
あの独特な
ぶっきらぼうな言い方に惹かれてしまった。
ドラマの男優に
そんな感情を持ったのは
初めてだったので
こんな役者さんがいてたんだと
驚いた。
ドラマは二人の出会いから、今を、
その先の未来が丁寧に紡ぎ出されていて
涙なしでは観られなかった。
特に、三瓶先生が
みやびちゃんの日記を読み返しながら
彼女の三瓶先生へのあふれる思いを見つけ
泣く姿は胸を打った。
私も思わず涙した。
今までドラマや映画で
俳優さんが泣く姿は何度か
観たことはあったけれど、
こんなに
感情移入した俳優さんはいなかった。
ドラマの途中から
杉咲花ちゃんと若葉竜也が
実際に付き合っていると知って以来
この二人の演技は
演技を超えて素晴らしいと思えるように
なった。
忘れられないシーン
見つめる目線
溢れる思いを
お互いの言葉でぶつけて
ドラマなんだけど
観ていて
この時は息苦しくなるくらい
二人の世界に引きずり込まれた。
このシーンは忘れることが出来ない。
二人だけでなく
周りの俳優さん達も本当に素晴らしかった。
井浦新も好きな俳優で
星前先生も
綾野先生と麻衣ちゃんの二人も
この二人で一つの恋愛ドラマが
出来そうなぐらい
好演してたし、
婦長も院長も
その他の人達も役になりきってて
本当に良いドラマだった。
病院なんだけど、
今までの病院ドラマでありがちな
見慣れた病院の風景は一切排除して
手術場面は、独特な映し方で
尚且つ
頭の中の、記憶と向き合う気持ちを
表したような白黒のコントラストも
斬新だった。
徹底して
人間の感情に寄り添ったドラマだったから
余計に、
ドラマの中に入り込めたような気がする。
相反するように見えた
井浦新と三瓶先生が予想通り
最終回では
みやびちゃんのために手を取り合い
先生、スタッフ、関係する人達が
みんなで力を合わせた手術が
無事に終わった。
深々と深々とお辞儀する三瓶先生の姿
万感の思いだっただろう。
眠るみやびちゃんを見守る
三瓶先生の声かけに
予想通りの目覚め方をして
返事をしたみやびちゃん。
頬を伝わる涙が
今までの彼女の背負ってきた思いを
雄弁に物語っていた。
恋人達の未来が
二人の光に灯されますように。
医療に関わる全ての人、患者さんに
二人の光が届いて欲しいと
思わずにはいられなかった。
アンメットの余韻は
しばらく終わりそうにもないなあ。
他のドラマでは
「アンチヒーロー」も良かった。
長谷川博己は
杏と共演した引きこもりの男性
自称「高等遊民」を演じた頃から
杏と共に記憶に残ってて、
次の「家政婦のミタ」を
松嶋菜々子と見事に演じた頃から
夫も私も好きになった男優さん。
それが今回の「アンチヒーロー」では
正義を隠したダーティーな
弁護士を見事に演じた。
「高等遊民」の後
「ダメ男」になり
「ニヒルな弁護士」と
幅広い役を見事に演じた長谷川博己は
松山ケンイチに匹敵する俳優になって
今回も周りに恵まれて
「アンチヒーロー」もいいドラマになった。
反対に
残念だったのはキムタクのドラマ
最初から最後まで
キムタクのドラマで
要所要所で違和感があったけど
何より一番の違和感は
天海祐希と夫婦に見えなかったと
言う事だろう。
天海祐希は
「女王の教室」以来のファンなんだけど、
今回は
キムタクとは全く夫婦にみえなかったので
展開には気持ちが半分しか乗らなかった。
でも、
最終回で
弁護士役の斉藤工
刑事役の竹内涼真
社長役の小日向文世
この３人が最後の最後で
いい演技をしてくれたおかげで、
何とか最後の視聴率は上がったから
キムタクは面目を保ったと言えるだろう。
「武士の一分」では
役になりきって、あんなにいい演技を
したキムタクだったのに
今回のドラマも残念としか
言いようがない。
それにしても
群を抜いて、私の心に残った
「アンメット」
続編を望む声も出ているけど、
この物語は
これで余韻を残したままで終わって欲しい。
三瓶先生とみやびちゃんの
これからの未来は
みんながそれぞれ
思い描く未来でいい。
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