時間を確認して起きてから

ベッド横のエルを見る



ちょっと角度を変えると

ベロ👅を出した顔が笑っているようで

可愛い。

「もう起きたん?」とか

「朝だよ」とか言ってるのかも。


そんなワンコに

「おはよう」と声をかける私


全く、この

ゴールデンのぬいぐるみはよくできてる

ゴールデンなんだけど、

コッカーのエルに見えなくもない


そんなぬいぐるみを

抱っこしながら下に降りて

私の一日が始まる。


朝の諸々を終えてから

いつも10時頃に

NHKの朝ドラを夫とビデオで観る


朝ドラは今までずっと夫と一緒に観てたけど

「ちむどんどん」のあまりの「駄作」に

二人でうんざりして、

もう「朝ドラ」を観るのはやめようと

なったけど

その後の朝ドラで、また観始めた夫と私


今回の

「虎に翼」は特に

観終わった後に夫と話すことが多い


「妻は無能力者」

この言葉から特に夫と話す私


‥‥‥‥‥


私と夫はお見合いをして

二人で結婚は決めたけど

色々反対もあって

一度は私が断った。


その後は 夫も私も

別の人とお見合いを一度した後

それぞれお断りした。


それから

私は一度断った夫に

手紙を書いた


返事が来て

私たちは結婚した。


結婚に際し

私は夫に提案した。


結婚する時に

夫の姓は変わらないのに

妻の姓だけ変わるのは不平等なので

「夫の姓」でもなく「妻の姓」でもなく

「新たな姓」を二人で決めたい

と提案した。

夫は私の気持ちに添い

「『新しい姓』にする」って

言ってくれたけど

実現が難しいとのことで

結局「新しい姓」は断念した


すると、夫は今度は

「自分の姓」ではなく「私の姓」にしても

いいと言い出した。


婿養子ならともかく

夫は一人息子

私は長女も長男もいてた三女なので

「新しい姓」ならともかく

「私の姓」にするわけにはいかない。


結局

私の姓は平凡中の平凡な『山○』で

間違えられやすいけど

夫の名字は「猪爪」ではないけど

「猪○」という

間違われる確率はない珍しい名字なので

私は

「夫の姓」に決めた。


かくして私は

結婚して姓が変わった。

姓が変わったからといって

私という人間が変わるわけでもないけど


形式の入籍手続きは

新婚旅行に行く朝に夫の叔父に役所に

届けてもらったと後で夫から聞いた。


夫と私の数々のお見合いの話

結婚に至るまでの話

新婚旅行で喧嘩した話

新婚時代の話

等々、いろんなことが本当に多かった。


結婚してすぐに

夫が私に差し出した本は

山本周五郎の「日本婦道記」


更に夫はこうも言った。

「夫婦は

『偕老同穴』となりたい」と


「偕老同穴」の意味と

タイトルで想像できた「日本婦道記」は

私は読まなかった。


夫婦は夫と妻である前に

対等であるべきと考える私は

最初に

「私は結婚しても変わりませんから」と

夫に言った。

そんな私に

「そのままでいいんです」と夫は答えた。


それから私は

夫に

「‥‥‥‥」

「‥‥‥‥」

「‥‥‥‥」と

私がされたくない三つのことを

お願いして

結婚生活をスタートさせたけど

45年間、これらは破られていない。


日本婦道記は諦めたけど

「結婚生活は妥協の連続だ」と言う夫に

対して、私も核の部分は変えることなく

大いに妥協して過ごしてきたと思う。


こんな私達夫婦にとって

今回のNHKの朝ドラは観てて

一番面白い朝ドラかもしれない。


女が平等ではない時代に

戦った女の人の物語、実話なんだけど


本当は

守られる立場の女にとっても

守らないといけない立場の男にとっても

どちらにとっても不平等なのは

間違いない。


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