不妊治療は、体外受精は
娘が受ける迄どこか人ごとでした
子供が欲しい人が受ける体外受精は
結婚するまで生理不順とは無縁で
もちろん中絶も流産も
したことがない私にとって
結婚して普通に
子供二人を産んだ私にとって
別世界の医療だと思っていました
体外受精は成功する迄何年もかかり
肉体的にも精神的にも金銭的にも
過酷な治療です
一回で成功する人もいれば
何回繰り返しても失敗する人もいます
体外受精はどこで諦めるかが
難しい治療です
いつでも産める、いつかは産めると
思っている人には無縁の治療です
娘の不妊治療、体外受精を間近で見てて
本当に過酷な医療だなと
つくづく思います
子供が欲しい、赤ちゃんを産みたいと
いう強い意志がなければ
到底出来ない医療です
今娘は弱い子宮で医療の力を借りて
小さな小さな赤ちゃんを必死で
育てています
お腹の中でそのまま眠ってしまうかも
しれない赤ちゃんを必死で
育てています
子宮口を縛る手術を受けた後
脈拍が高くなり一時は
本当に心配しましたが
何とか生命の危機は脱しました
ずっと24時間点滴を受けていますが
4本あった点滴を追加することになった時
血管が脆くなって出来なくなり
直接 心臓にカテーテルを入れる
方式に切り替えました
膀胱カテーテル、心臓にカテーテルで
ベッドで身動き出来ない寝たきりの
絶対安静の辛い日々を過ごし
最近ようやく膀胱カテーテルが外れ
部屋のトイレまでは
行けるようになりました
最初は看護婦さんの介助が必要でしたが
それでも少しずつ良くなっています
糖尿では血糖値を測りながら
インシュリン注射を一日に7回もします
点滴の副作用で一昨日から肝臓の数値も
かなり悪くなり
今肝臓の治療もしています
点滴はお腹の張りを止める点滴なので
やめるわけにもいかず
かといって体の他の部分が
どんどん悪くなっているので
数値を下げる兼ね合いが本当に
難しいみたいです
今は膀胱炎にもなってて
院内感染迄起こしてしまいました
私も看護婦さんも娘の病室に入るときは
ブルーのエプロンと手袋を着用しないと
入れません
まだいつまでと分かっていればいいけど
いつ破水するか?
赤ちゃんは無事に育つのだろうか?
赤ちゃんの病気は?と
不安な毎日を過ごしている娘に
私が出来ることは
ただ寄り添うだけです
娘に寄り添って励ますだけです
文字通り体を犠牲にして
命をかけて赤ちゃんを産もうと
している娘を見守ることしか出来ません
娘の知り合いで
同じ不妊クリニックに
通って体外受精を受けた人は
無事に妊娠して今安定した妊娠生活を
送っています
その人は28歳だそうで
娘の36歳と言う年齢を考えると
やはり出産は若い年代の方が
リスクは少ないなあと改めて思います
今進歩した医療のおかげで
娘は何とかお腹の中で
赤ちゃんを育てることが出来ています
産まれる子はどんな環境でも
生まれて来ます
産まれない子はどんな環境でも
産まれて来ません
娘の無事の出産と
赤ちゃんの生命力を信じて
今日も病院へ行ってきます
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