夫と湯治に行ったお友達は愛妻家です。
奥様にひとめぼれして結婚して子供が出来て
孫もいます。
いつまでも仲の良いご夫妻です。
「僕は妻が死んだら廃人になると思います。」と
昔、私に言われた時はびっくりしたものです。

今回、8日間夫と行動を共にしたお友達ですが
3日目の夜から夫の部屋に来て
毎晩2時間おしゃべりをして帰ったそうです。
いろいろの話をした中で奥様の事を今回
「僕の妻は天使です。」と言われたそうです。
69歳の夫が妻の事を、68歳の妻を
天使って言えるってスゴイ。
「妻が先に死んだら僕は生きていけない。死んでしまう。」とも言われたとか。

私は夫に取ってもちろん天使ではない。
同士であり、兄妹みたいな存在でしょう。

最近、テレビで仲の良いご夫婦を見ました。
ご主人が退職してお二人でパン屋さんをされてるのですがそのお二人の暮らしぶりが素敵で、
テレビで取り上げられていました。
それこそ朝から晩まで二人一緒で、こんな毎日を老後送れたら幸せだろうなあと思えるお二人です。
そんなお二人のパン屋さんは
やっぱり素敵なパン屋さんで美味しそうなパンがいっぱいです。
お家も厳選した素敵な道具に囲まれて素敵な暮らしぶりです。
そんなお二人のインタビューでは
素敵な生活のヒントをお二人がいっぱい語られていました。

で、最後に奥様が
「仲の良い夫婦を演じるのも大事です。」と笑いながらおっしゃいました。
それを聞いてびっくりしたご主人の顔が印象的でした。

湯治に一緒に行ったお友達も
自分の事、親の事、子供の事、夫と一緒に働いてた会社のこと、今まで言わなかったような事を
今回は夫に話されたそうです。
若い時には言えなかったことも年を経て、
70歳近くなって、ようやく心のオモリを解き払って言えるようになったのでしょう。
天使の妻であっても、逆に天使の妻だからこそ
踏み込めないご自分がいるのかもしれません。
優しさ故に、天使にふさわしい夫であろうと
役を演じているのかもしれません。

で、見事に夫役を演じている夫のお友達は
しみじみ
「寂しい。」と言われたそうです。

寂しさを感じない人はいません。
人生の老年期に感じる寂しさは何とも言えない寂しさがあります。
若い頃の傲慢な寂しさと違い、人生終わり頃に感じる寂しさはたとえようがありません。
逃れようのない寂しさです。

寂しさを寂しいと言える
素直に気持ちをさらけ出せる
自分に正直になれたら幸せです。

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