昨日ね。
サティに行ったんだけどね。
先に1階で買い物して次に4階に行ったんだけど私がエレベーターで1階から乗った時に最初は一人だったのね。
私ねー。
エレベーターのこの表示ボタンが苦手でね。
開け、閉めがなかなか覚えられへんの。
昔から苦手でね。
右の閉まるボタンはわかるんやけど、左のボタンがね。
開けるんか閉まるんか、とっさにわからへんの。
ゆっくり見たらわかるんやけどね。
で、昨日ね。
4階ボタンを押して待ってたら
乳母車を押したお母さんと小学一年くらいの男の子がやって来たの。
その親子連れの目の前でドアーが閉まりかけたんだけど、見てた私はいつもは開くボタンを押すのに、あろう事か左の開けるボタンではなく右の閉まるボタンを押してしまって。
(写真は以前撮ってた写真)
そしたら、男の子が
「あー❗️」と大声を出して外から開けるボタンを素早く押したのね。
当然、ドアが開いて親子連れは入ってくるわね。
いつもやったら
「すいません、押すボタン間違えて。」ってすぐに言うんだけど何故か昨日は声が出なくて。
なかなか、エレベーターのボタンの表示を覚えられへん自分に、すぐに声をかけられなかった自分に嫌気がさしてね。
何故か昨日は思考も行動も全てに反応しない自分がいたわ。
その親子連れは別な階のボタンを押しはったから、私はしばらくしてお母さんに
「このエレベーターの表示、覚えにくいですねえ。」と言ったの。
タイミングを逃したから謝れなくてその言葉しか言えなかった私。
そしたら若いお母さんは軽く笑ってくれはってね。
多分、おばあちゃんがボタンを間違えはったんやなあと好意的に見たらしいのね。
ボーとしてた私はお母さんには声をかけられたけど、男の子には声をかけられへんかった。
閉まりかけたエレベーターの扉の前でお母さんのために開けるボタンを押してあげた男の子だったのに。
普段からお母さんのためにお手伝いをしてあげてるんだろうなあ。
それなのに私はその男の子の優しさに声をかけてあげられなかった。
「おばあちゃん、ボタンを押し間違えたの。ごめんね。僕、お母さんのためにボタンを押してあげて偉いね。」ってなんで言えなかったんだろう。
そしたら、その男の子は赤ちゃんを乗せた乳母車を引いたお母さんのお手伝いが出来て嬉しい。
お手伝いをした自分を知らないおばあちゃんが褒めてくれて嬉しい。となるのに。
男の子になんで声をかけなかったんだろう。
男の子の素直な心になんで応えられなかったんだろう。
こうしてだんだん気持ちと体がスローになってしまうんだなあ。
だんだん、気持ちと体がチグハグになっていくんだなあ。
だんだん、こういう事が増えていくんだろうなあ。
老いの現実をまざまざと感じる。
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