ストレスから解放されるコミュニケーションスキル
組織、部署内のお悩みやお客様との関係、はたまた親子、夫婦の「人」と「人」にかかわるご相談を日々たくさんいただきます。私が行っているトレーニングや研修で必ず皆さんに身に着けていただくのが、ご自身が”ご機嫌”になれるコミュニケーションスキルです。
私たちが他者とのやり取りで何気なく使っている「表現」は、生まれてから育つプロセスの成功、不成功体験の蓄積から生じているものです。その経験で培ったものは、時にトラウマになってしまっていたり、自己表現の制限になっているケースも少なくありません。
また、コミュニケーションは、「言語化」されているものと「内在する意識」の非言語のものがありますが、言葉で伝わってくるものとは違う非言語の部分に違和感が生じたり、あるいは、意図していないことが伝わってしまうというご経験ありませんか?
無意識に認知のないままに普段を過ごしていることで生じた結果に翻弄されてしまう。そんな勿体ない現象をとめるためには、一度自分のコミュニケーションの傾向は、何か?を立ち止まって考えてみることと、コミュニケーションってそもそもなんだろうか?を一通り学ぶことが近道になります。
① 聞く力
「聞く」というコミュニケーションは、相手が頭の中で考えていることを整理したり、不明確な思考を話すことでより具体化させることができるとても重要なスキルです。自分の前提や、とらわれている解釈をいったん横のおいて純粋に相手の話を聞ききることで信頼関係を高めることのスキルです。
関連スキル
アサーティブネス
アクティブリスニング
リフレクティブリスニング
ペーシング
伝え返し
② リクエスト力
コミュニケーションは情報のやり取りではなく、他者とともに目的や物事を成し遂げるために発達してきた手法です。それは相手に自分の「○○してほしい」「○○してほしくない」などの欲求を伝えていくことでもあります。しかし、人に対して直接的な要求をすることには抵抗がありますよね。理由の一つは、拒絶されたときのショックを予測して生じる不安や恐れです。「リクエスト」は、こちら側の”期待”です。この”期待”を言葉にする、あるいは、相手の”期待”を読み取るスキルです。
③ 人が育つ承認力
信頼関係を構築するコミュニケーションで大切なのは、人の「重要感」を損なわないことです。人は、他人に評価されたいという無意識の自己欲求を持ち、「自己重要感」は、人との信頼関係を構築する上でもまた個人の生きるエネルギーにとっても必要な感覚です。「承認」という言葉の意味は、相手に現れている変化や違い、成長や成果にいち早く気づき、それを言語化して相手にはっきり伝えることです。 人にかかわるポジションのリーダーやマネージャーは、この「承認」と「ほめる」「賞賛」の違いを理解し使い分けるスキルです。
④ 引き出す質問力
より良い質問は、視点の変化を促し行動の選択肢を与えます。質問する力を向上させることは、自分と他者の行動変容を促すとともに周囲や成果へ多大な影響を与えることも可能です。「正しさ」や「正解」の前提におけるジャッジではなく、相手の本心、真意を引き出すスキルです。
関連スキル
スケールク・エスチョン
クローズド・クエスチョン
オープン・クエスチョン
チャンクアップ・クエスチョン
チャンクダウン・クエスチョン
コーピング・クエスチョン
コントロール・クエスチョン
⑤ フィードバック力
フィードバックは、「受けとっ たり、感じた情報を、発信者に返す」というのがもともとの意味になります。
人と人との関わりにおけるフィードバックとは、「相手が外側(outside)に向けて発信したことを、その発信元である当人に返すプロセス」と言い換えることができます。また発信については、「言語」以外にも「行動」「態度」「プレゼンス」など周囲に伝わるものは、たくさんあります。この フィードバックによって、私たちは、自分自身のどうしたいか?にそっているか?の自己判断に基づき修正したり、また自信を 持ってるメリットがあります。とメリットは、理解できるが実際にはフィードバックを受け取れない、フィードバックできないという現象が多く発生していますね。このフィードバック力を養うと”ご機嫌”なコミュニケーションにだいぶ近づけますよ!
⑥ 心理的背景の影響力
「思考」「言動」「行動」の順番におきている私たちの日常の連続には、一人ひとり特有の背景から生じています。前提、解釈、記憶、価値観、経験をどのように自己認識しているかがあなたのコミュニケーション傾向に大きく影響しています。どのような「背景」をもっているか?自己観察することにより、よりコミュニケーションの幅を広げることができます。
⑦ コンフリクトの対応力
コンフリクトとは、相反する意見、感情、態度、要求に互いに譲らずに緊張状態が生じること。対立、軋轢、葛藤、衝突を意味する言葉でもあります。コンフリクトは、一般的には、マイナスな面でとらえられることが多いのですが、実は、このコンフリクトを意図的に扱えるようになるとより環境や他者への影響力を高めることができます。
⑧ タイプ別の強みと特徴を生かす力
タイプ別というと様々な診断テストが浮かぶと思いますが、「あなたは〇〇のタイプね」「私は〇〇だわ」とジャッジして終了していては、強みを生かすことも成長を促すこともできません。逆にタイプ判断に振り回されてしまうことも起きかねません。相手を理解し、信頼関係をつくっていくには、意図と観察が大切です。タイプ別診断をいかして活用するための視点が手に入ります。
コミュニケーションは、とても多様で面白いものです。日々「人」と接する機会がある方であればだれでもが毎日トレーニングできる絶好のチャンスだらけでもあります。これまでのストレスから解放されるためにもコミュニケーションスキルを一緒に学び、日々の実践を通じてストレスフリーになっていきましょう。
過去の企業トレーニングのクライアントさんからの「もっと学びたい!」というご希望もありまして、コミュニケーションスキルアップ講座を開催していきます。
少人数で しっかりと学べるまなラボの場!
コミュニケーションスキルアップ講座
【勉強会概要】
日時 4月27日土曜日
開催時刻 11:00 終了時刻13:00 (受付10:30~)
場所 LIFULL HUB 千代田区麹町1-4-42階 ライフルハブ
イベント当日は、ビル全体が休館となっておりますので、裏手通用口からの出入りとなります。
※ 半蔵門出口より徒歩4分/麹町警察署隣り
参加費 ¥3,000/定員 10名
【勉強会内容】
11:00~12:00 座学講座
① 聞けないことで起こる現象
② 聞くことを阻んでいる5つの要因
③ 言語と非言語の会話
④ 何のために聞くのか?
30分休憩
12:30~13:30 ケース検証
参加者の「今」の課題の事例をもとに参加者同士でグループディスカッションを行います。
コミュニケーションには正解はありません。
基本的スキルを元に様々な視点と選択肢を探求しましょう!
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