英語には“Sharing is caring”ということわざがあります。「シェアすることは、ケアすること」つまり、「分け合うことは思いやること」という意味です。
小さな分け合いでも心が温まりますが、そこにいたわりが伝わる小さな一言があるだけで温かみはグンと増すものです。人を気遣うとき、英語ではどのような言葉をかければよいのでしょうか。
今回は「いたわりを伝える英語の声掛けフレーズ」をご紹介します！
相手の様子を訊ねる英語フレーズ
いつもと様子が違うことをサッと察知して、声を掛けてくれるような心遣いは嬉しいものですよね。
人の様子が何だかいつもと違うなあと思ったときは、「大丈夫ですか？」にあたる“Are you all right?”や“Are you OK?”と訊くだけで、いたわる気持ちが伝わります。
●Are you OK? For sure?（大丈夫ですか？ 本当に？）
●Is everything all right with you?（何も問題ありませんか？）
「相手の様子が明らかに何かおかしい」と思えたときは、次のようなフレーズが使えます。どちらも和訳は「どうしたのですか？」といったところですが、「あなたの様子がいつもと違うようですが」というニュアンスになっています。
●What's wrong with you?
●What's the matter with you?
さらに踏み込んでこう訊くこともできます。
●Do you have any problem?（何か問題があるのですか？）
何が起きたのか、状況を理解したいときは以下のようなフレーズで質問します。どんなことがあったのか話してくれるかもしれません。
●What’s going on?（どうしたのですか？）
●What happened?（何があったのですか？）
現在進行形を使っている“What's going on?”は、「現在何が起きているのか？」と今まさに何が起きているのかを訊くフレーズです。
一方、“What happened?”は「何があったのか？」とすでに起きてしまった過去について訊いていることになります。状況に合わせて使い分けてください。
いたわりを示す英語フレーズ
上記に挙げたフレーズで相手の状態や状況が理解できたら、次に掛けたい言葉は自ずから浮かんでくるでしょう。
例えば、相手の体調が良くないことが分かったときは、次のようなフレーズでいたわります。
●I'm sorry. Take care.（大変ですね、お気の毒です。大事にしてください。）
●You need some rest.（少し休んだほうがいいですよ。）
●Don't push yourself too hard.（あまり無理しないようにしてくださいね。）
相手がつらい思いを経験したことが判明したなら、以下のような慰めのフレーズがあります。
●I'm sorry to hear that.（それはつらい話ですね。）
●I don't know what to say.（何て言ったらいいか言葉が見つかりません。）
●Don’t take it personally.（気にしないほうがいいですよ。）
心配ごとを抱えているようなら、次のようなフレーズで希望をもつように励ましましょう。
●Don't think too much.（考えすぎないほうがいいですよ。）
●Let's be positive.（前向きで行きましょう。）
●It will be fine / You'll be fine.（きっとうまくいきますよ。）
そして次のような表現で、必要なら手を差し伸べることもいとわないと伝えます。
●Don't hesitate to ask me for help.（私にできることがあったら遠慮なく言ってください。）
●I'm ready to support you.（いつでもサポートしますからね。）
●Is there anything I can do for you?（何か私にできることありますか？）
「人生にはよくあること」「あなただけではないですよ」のように慰めたいと思うなら、こんな定番フレーズもありますよ。
●It happens.（そういうことってありますよ。）
●That's life.（そういうものですよ。）
いたわりを示してもらったときの返答フレーズ
反対に、人からいたわりを示してもらったなら感謝を込めて言葉を返したいですよね。そんなときは素直に“Thank you”です。
そして心配無用だと伝えるなら次のようなフレーズを続けます。
●I'm OK.（大丈夫です。）
●I'll be fine.（そのうち良くなります。）
●Don't worry.（心配しないでください。）
心遣いにお礼を言いたいときは次のようなフレーズを使います。人と付き合う上で知っておくと便利な英語表現ですよ。
●Thanks for your thoughts.（お気遣いありがとう。）
●Thanks for thinking about me.（気遣ってくれてありがとう。）
●Thanks for your concern.（心配ありがとう。）
表情豊かに、相手をいたわる
人にいたわりの気持ちを伝えるのに、大げさな表現は必要ありません。人の様子に気付き、声を掛けるだけでも心は伝わるものです。
不安なときは、人から優しい笑顔を向けられるだけでもホッとするもの。海外でのコミュニケーションにおいても、表情の豊かさを意識しながら、相手をいたわるフレーズを使ってみてください。
【著者紹介】西東 たまき（さいとう・たまき）
貿易実務や国際機関海外事務所勤務等を経て、現在は日本語および英語で記事を執筆するフリーランスライター。実用英語、海外生活・文化に関する記事を中心に、既存のアフリカ情報とは異なる視線からの東アフリカ・タンザニアの様子なども様々なブログやコラムで紹介している。
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