2話
「あの…」鉄男は思い切って声をかけた。

相手はチラっと、こちらを見たが…そのまま走り去って行った。

フルフェイスの為に顔は分からなかったが、履いていたスニーカーとバックに付けていたアクセサリーを鉄男は見逃さなかった。

それからの鉄男は、脳裏に焼き付いたスニーカーとアクセサリーを身につけている奴を探すのが学内での日課になっていた。

その日がついにやってきた。

普段は行かない食堂に行ってみた。たくさんの学生の中で鉄男はゾクっと感じる奴を見付けた。

その感覚は鉄男の直感に過ぎないが、なぜか初めて出会った衝撃に似たものを感じた。

そいつは、ちょっと悪そうな感じを匂わせているけど、不良グループにいるような雰囲気ではなく、むしろ一匹狼タイプな感じだ。

「コイツだ!間違いない!」と呟いた。

そして気付いたら声をかけてしまっていた。

「あの…もしかしたら通学で毎日すれ違っていませんか?ちょうど○○橋で…」緊張のために軽く震えた声で鉄男は話した。

「ん?あぁ~青色のチャリの奴か?」と無愛想な口調で返事がかえってきたのだった…
1話
中堅公立高校に通う17歳の鉄男。

この日は何故か、いつもとは違う通学路をチャリ通していた。

その時だった。一台の原付が鉄男を追い越して行った。

鉄男は衝撃を受けた。

原付に乗っていた奴が同じ高校の制服を着ていたからだ。

鉄男の高校はバイクに乗ることは禁止されているし、免許を取得することさえ禁止されていた。鉄男自身はバイクに対して多少の憧れを抱いていたが、学校にバレてしまうと停学にされると言う噂の為に躊躇っていたのだ。

それから鉄男は、あの原付が気になってしかたなかった。たかが原付だが鉄男にとっては、輝いて見えていた。

それから幾度なく通学路で奴とすれ違う。しかし誰だかわからないまま数日…

その事を友達に話してみたが「危ない奴そうだから関わらない方がいいぞ」的な事を言われる始末。

でも鉄男は、どうしても知り合いになりたいと思った。憧れの世界に踏み入れる事が出来るかもしれないと思ったから。

数日後の朝通学でチャンスが訪れる。

奴が信号待ちしている時と鉄男のタイミングが被ったのだった…
これから妄想物語を語って行きますので。

妄想大好きリーダーでした。