海外出張のため、新年のご挨拶が遅れましたことを、
深くお詫び申し上げます。
2010年の年頭のご挨拶と共に大韓民国の皆様及び、
世界68億余の人々が求めて止まないことは世界の平和と安全です。
世界の人々が安寧な生活を保証される安全な国家交流のため、
博学の知識と人類の良識をもって、国際連合はその存在を示す
価値があります。
現在、国連を代表する潘基文事務総長に、我々、
アジア極東の代表としてだけでなく、人類の代表として、
混迷する世界情勢の中にある21世紀、平和への糸口となる新しい
大戦略の指揮をとっていただきたいと切に願うものです。
このことは、大韓民国国会の正面にあるシンボルモニュメントに遭遇し、
あらためて確信したことです。
潘基文事務総長は、我々人類から要請された平和への希求を受けた
天命を授けられ、時代の流れと持続可能な発展のための使命をもって、
世界の数々の難問題に熱血を注ぐ信念の人とご尊敬しております。
また、これから申し述べる金団長と横山の新戦略提言の真意をご理解
いただき、潘基文事務総長の力量の真価を発揮していただけるものと
信じております。
この新戦略は、物資や予算など一切お金はかかりません。
ただ、必要なものは、小さくて大きな提案を取り入れてくださる大きな
パワーのある智慧と勇気です。
かつて、アメリカ合衆国のオバマ大統領は、アメリカは世界で
初めて原子爆弾を使用した国であると自戒した言葉で、
平和と核兵器についての考えを全世界に向かって露呈させ、
その概念や思考に対して、大統領就任1年未満でありながら、
ノーベル平和賞を受賞しました。
そして、韓国国民の代表ともいえる潘基文事務総長も、日々、
世界の難問に全身全霊で立ち向かっていいらしゃいます。
今日、この会場にご参集の皆様がたは、それぞれ重責を担い、
世界平和の鍵を握っているお立場の方々でありますので、
今こそ、皆様とご一緒に、世界に向かって新しい二つの
提案の実現にお力を賜りたくお願い申し上げる次第です。
その提案の第一段階は、韓国、日本をはじめとした国連参加
の国々に対し、自国のナショナル・フラッグと共に
国連旗を併用させる運動です。
それは、自国の繁栄と国民生活の安全を願う確たる
意識基盤となる国旗と共に、人類の平和と安全、
友好と国際協力の証とするシンボルを掲げていくことで、
世界の意識を平和と安全へ導くのです。
そこで、まず、大統領李明博閣下、金洞肝国会議長殿、そして、
韓国の国民の皆様から同意と賛意を得て、
国会議事堂に国旗と共に国連旗を立てそのことを、
各国へとつないでいく運動です。
次に、国連憲章主題の文言の横に
「地球環境保全―平和の意識キーワードⅢ」
という世界平和の希求意識の文言を加えて明記することです。
このことで、人類生涯の究極の目的である「平和の意識光景」を、
世界の人々、一人一人の意識に顕在化させ、自然環境の絶滅を
逃れ地球環境保全に向かう意識向上の運動へと発進します。
この国連憲章に加筆する運動を潘基文事務総長をはじめとし、
ノーベル平和賞を受賞したバラク・オバマ大統領、
アル・ゴア元副大統領、そして、この場にご参集の皆様と
有識者を加え、韓国国民とともに総力をあげてくださる
ことを懇願し、お願い申し上げます。
この二つの提案の的を射ることにより、地球環境の安全と
平和は人類の持続可能な発展への道となり、
国連の存在意義と価値が高まり、韓国国民、そして、潘基
文事務総長のたゆまぬご努力が結集され栄光が到来します。
この二つの的の成就を68億余の人類と万類の生命は
切望しし祈っております。
地球環境保全に向かって、皆様御清聴ありがとうございました。
国連憲章は、1945年6月26日に作成され、現在、
加盟国の国々が平和と安全保障を目的としてめざす
機関の原則を前文と19章からなる文言に示しています。
その第1章目的、第2章には原則として、いかなる人種・性別・
宗教の差別なく基本的自由を尊重し、国際協力に調和を
もって達成することから、国際的平和と安全を維持すること
を確保するとあります。
また、ユニセフにおいても、国際的平和と安全の維持には、
個人の内なる闘争から始まるとして、意識に「平和の砦」を
気づくことが必要であると明言されています。
世界の人々が、この崇高な志を擁護し人類を破滅させない
ためには、闘争や侵略、支配、不平等、欺瞞など、戦争の
火種を作らない誠実な個々の意識構造が重要なのです。
その調和をもたらす誠実な意識を日常的に構造化する
ために、誰にでも、どの国にも共通し適合するわかり
やすい文言が必要であると考えここに
スローガンを提案します。
それは、「地球環境保全」と「平和の意識キーワードⅢ」。
地球環境保全は、われわれ人類が生息する母なる
大地である地球とその自然環境を守ることは、
必然的に重要事項であることはだれもが異論のない
ところです。
次に、平和の砦となる意識のマスターキーを「Ⅲ」とした
ことであるが、なぜ、「Ⅲ」であるのかである。このことに
ついて、みえない意識の中を見える思考技術のレベルに
したときに、白と黒・右と左などの二項思考からの
意識は対立構造を作る。
これらの二項をつなげる第三の項をもつことにより、
二者間に緩衝が生じ融合要因が生まれ、調和への道へ
とつながると考えるのです。
まさに、大自然の中にその調和があるとして、人間という
自然体も、大自然宇宙の摂理の中にあることから、
人類の意識構造を主体的に「Ⅲ」に再構築していくことが、
我々の生命の輝きと無限の可能性を拓く人類の知恵で
あると確信しています。
このことは、人類が人間として、地球レベルで思索する
根拠をもつ真の国際人となる責務であり、1990年
OECD「万人のための教育宣言」のいうキー・コンピテンシー
のマスター・キーとなる知恵の源となり、持続可能な開発の
ための教育(ESD)に必要不可欠なことです。
人間が、理想に向かって努力するとき、また、
閉鎖的な現実を理想に向かわせるときに必要不可欠である
羅針盤となる哲学根拠は大自然の中にあります。
それは、宇宙の混沌とした世界の中、また、紛争の絶え
ない世界の中、個人の意識に「平和の砦」を築き、
調和をもたらす秩序のマスターキーは「Ⅲ」であると断言し、
国際連合憲章を主体的、積極的に擁護するスローガン
としてここに提唱していくものです。