今、会いたい人。





僕にはもう一度会いたい人がいます。


今すぐにその人と会っていろんな事をしたい。


いろんな事を話して、笑って、喜んで、呑みながら語ったり、相談もしたり…


むしろ、ただそばにいてくれるだけでもいいかもしれない。


だけど、もう二度とその人とは話せないし、会うことができない。





その人は、僕のたった1人の父親。





みんなには心配をかけてはいけないと思って今日まで黙っていましたが、


父ちゃんが今年の9月に旅立ちました。





僕が兄貴からその知らせを受けたのは、


舞台「タンブリング vol.3」の初日公演を終えて帰宅するときの車内でした。


突然のことで、頭が真っ白になって、気付いたら泣いていました。





そんなとき隣から


「このまま実家に帰ろう。お父さんに会いに行こう。」


という声が聞こえてきました。





翌日は昼公演があったし、新幹線の最終もなかったので、


どうしていいかわからなかった僕はただただ頷くと、


車を自宅ではなく奈良に走らせてくれました。





翌朝の5時前に奈良に到着して、父ちゃんと会うことができました。





いくら呼んでも、いくら話しかけても、


眠りつづけて何も答えてくれない父ちゃん。





翌朝8時前の新幹線に乗らなければ本番の準備に間に合わないので、


滞在時間は2時間ほどしかなかったんですが、


ずっと父ちゃんのそばにいました。





そして最後の別れをするとき、


タンブリングのキューピー人形と、


Leadのアルバム「NOW OR NEVER」のCDを渡して、


「行ってきます」と言ってきました。





正直、奈良に戻るとき、何度も心が折れそうになりかけました。


こんな状態で、翌日も舞台に立って責任を果たせるのかって。


本番が不安で、怖くて、仕方ありませんでした…。





でも、この世界に入ることを夢見ていた僕の、


この世界に入ってステージに立ち続けたいと思っている僕の


味方でいてくれた父ちゃんが、


最後に大きな試練を与えてくれた気がしたんです。





これから先にどんな困難にぶち当たっても乗り越えられるように、


「今、強くなれ!」と言われているんだなって思いました。





「変わりたい!」と言って代役を引き受けさせていただいた僕に、


ちゃんと変わるチャンスを用意してくれたんだとも思いました。





だから、悔しくて、悲しくて、辛くて仕方なかったけど、


胸を張って「ありがとう」を伝えて、東京に戻りました。





東京に戻るとき、早朝から事務所の社長やスタッフさん、


ツアースタッフさん、タンブリングのプロデューサーさんたちから、


励ましの連絡をいただきました。





奈良に向かうときは、いざというとき運転を変われるようにと、


初日公演を観に来てくれていたレコード会社のスタッフさんも


同乗して行ってくれました。


その待ち合わせ場所には、


担当ディレクターさんも心配して駆けつけてくれました。





葬儀場に到着したときには、


事務所の先輩・後輩・メンバーをはじめとする仕事関係のみなさんが、


並びきらないくらいのお花を父ちゃんに届けてくれていて、


僕に親孝行をさせてくれました。





東京に戻ってそのまま劇場に入ると、


プロデューサーさんたちが出迎えてくれて、


シャワーなどの手配をして待って下さっていました。





ツアースタッフさんはものすごい量の温かいお弁当を作って、


劇場に届けてくれました。





そしてその日の夜公演を終えると、


同じ思いで泣いてくれ、


肩を貸してくれるメンバーが楽屋で待ってくれていました。





そうやってそばで励ましてくれて、


支えてくれた方々がいたから、


気持ちをしっかり持って残りの4公演のステージに立つ事が出来ました。


感謝してもしきれないくらい感謝しています。





あと、このことを一切知らない方々が


会場で見せてくれる笑顔、送ってくれる拍手、


遠くにいても気にかけて寄せてくれるLeadersからのコメントが、


この時期の僕にとってどれだけ大きな励ましになったことか。





奈良から東京に戻る新幹線でも、代役出演が決まった時に、


Leadersやタンブリングファンの方々からいただいたコメントを読んで、


本番モードに切り替えながら、


プロとしての自覚を持とうと奮い立たせていました。





立てるステージがあることは、


どんな状況であってもこの仕事をする人間として誇りに思うべきことです。


そして待ってくれている人がいるから、


僕は折れずにステージに立とうと思えました。





千秋楽終演後のお見送りでたくさんの笑顔を見たとき、


声をかけてもらったとき、


心の底からやり切って良かったと思えたんです。


Leadersにも、タンブリングファンの方々にも感謝しかありません。


ありがとうございました。





今回は代役として参加させていただいる自分が


カンパニーにさらに動揺を与えてはいけないという思いから、


プロデューサーさんにお願いして、


今日まで全てのスタッフさんとキャストの皆さんに、


このことを伏せてきていただきました。





僕の状況を知らない中、


千秋楽のカーテンコールで柳下大くんが


「鍵本輝に拍手を!」と言ってくれて、


会場の皆さんから大きな拍手をいただきました。





「ちゃんとステージで良い演技をして、


お客様からいっぱい拍手をいただいてきなさい!」


東京に戻るとき、そう言って母親に送り出されたんです。


その言葉を実現させてくれた皆さんの温かさに、本当に感謝しています。





父ちゃんが旅立って約2ヶ月が過ぎた今も、


もう会えないと思うと、辛くて涙が出ます。





だけど僕は父ちゃんに、


この世界で「Stand and Fight=踏みとどまって闘う」と約束をしてきました。





だから悲しんでばかりいるんじゃなく、


今やるべきことを頑張って、夢を叶えるために色々な我慢だってして、


もっと強くなって、もっと成長して、


これから先のどんな大きな壁も乗り越えて、前を向いて歩いて行きます。





父ちゃんが誇れる息子になれるように。





そして、Leadersに誇りに思ってもらえる鍵本輝になるために。





僕個人のそういう決意も、今回の「Still」の歌詞に込めて歌っています。


ここからまた一歩踏み出していきます。





すいません、長くなってしまいました。


最後にもう一度、僕を支えてくださった全てのスタッフさん、


家族、メンバー、タンブリングファンのみなさん、


そしてLeadersに、心の底からの感謝を伝えさせていただきます。


本当にありがとうございました。





父ちゃん!


俺、頑張るから、ちゃんと見ててな!





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