目標とは、単なる「願望」ではなく、期待される成果を明確に定めることだと私は考えています。
何かを達成したいと思った時、私がまず考えるのは、「どう始めるか」ではありません。
最初に考えるのは、「どう終わらせるか」です。
つまり、必ずゴールを先に決め、そこからスタート地点を逆算して見ていきます。
坂道は、下から上を見ると長く、険しく見えます。
しかし、頂上から下を見ると、そこへ至るまでにどこを通ればいいのか、どこに分岐点があるのか、次にどこへ進むべきなのかが見えやすくなります。
私は目標達成も同じだと考えています。
スタート地点からゴールを見上げると、途中の選択肢が無限に広がります。
「あれも必要かもしれない」
「この方法もあるかもしれない」
「先にこちらをやるべきかもしれない」
選択肢が増えれば、迷いも増えます。
その結果、遠回りをしたり、必要のない壁にぶつかったりすることもあります。
だから私は、まずゴールに立つ。
そして、そこからスタート地点を見ます。
ゴールの直前には、どんな状態になっている必要があるのか。
その一つ手前では、何が整っていなければならないのか。
さらにその前には、何を準備しなければならないのか。
このように、ゴールから一つずつ逆算していくことで、スタートから進むべき道筋を具体的に組み立てていきます。
例えば、「3,000万円の車を1台販売する」という目標を立てたとします。
ここで重要なのは、最初から「どうやって営業するか」だけを考えることではありません。
まず考えるべきことは、
3,000万円の車が売れた状態とは、どんな状態なのか。
です。
誰か一人のお客様が、その車を「買える」と判断し、実際に購入している。
仮に、その候補をAさんとします。
次に考えるのは、
「Aさんは3,000万円を払えるのか」
「一括でなければ、どのような購入方法があるのか」
「ローンやリースを利用する場合、どの程度の条件なら成立するのか」
「購入するために、Aさん自身に何が必要なのか」
「その必要な条件を整えるためには、さらに何を準備しなければならないのか」
ということです。
つまり、
売却というゴールから逆算して、Aさんが購入に至るまでの道筋を一つずつ考える。
重要なのは、無理に3,000万円の車を売ることではありません。
Aさん自身が、
「これなら買える」
「自分にも現実的だ」
「この条件なら購入できる」
と思える状態まで、購入への道筋を明確にすることです。
人は、見えないものに不安を感じます。
しかし、購入までのプロセスが見え、自分にとって現実的な選択肢が理解できれば、行動への自信が生まれます。
営業とは、単に商品を売り込むことではなく、
相手がそのゴールに到達するための道筋を、一緒に明確にすることでもある。
私はそう考えています。
そのため、実際に営業を始める前に、できる限り先の展開を想定します。
「Aさんなら、ここで何を気にするだろう」
「この条件を提示したら、どんな疑問を持つだろう」
「ここで購入をためらうとすれば、その理由は何だろう」
「どうすれば、その不安を解消できるだろう」
相手から質問や不安が出てきてから考えるのではなく、予測できる展開を先に考え、乗り越えるための準備をしておく。
そうして、ある程度まで道筋を整えてから営業に挑戦します。
もちろん、最初にAさんと考えていたとしても、最終的にAさんが最適な相手とは限りません。
考えた結果、Bさんかもしれない。
あるいは、Cさんかもしれない。
しかし、それは問題ではありません。
なぜなら、私の目標は、
「Aさんに売ること」ではなく、「3,000万円の車を誰かに販売すること」
だからです。
手段と目的を混同してはいけません。
Aさんは目的ではなく、あくまで目標を達成するための候補の一人です。
もしAさんが違うなら、次にBさんを考える。
Bさんが違うなら、Cさんを考える。
ゴールが明確であれば、手段を変えても、進む方向は変わりません。
私は、何かを達成するために、
「スタートからゴールを目指す」のではなく、まずゴールに立ち、そこからスタートまでの道を逆算して見る。
という考え方を大切にしています。
目標とは、漠然と「頑張ること」ではありません。
期待する成果を明確にし、その成果に到達するために必要な条件を整理し、逆算して準備すること。
ゴールを先に明確にすれば、今やるべきことが見えてきます。
そして、その直前に何が必要なのか。
さらに、その前には何をすべきなのか。
一つずつ逆算していけば、ゴールまでの道は「無数の選択肢」ではなくなり、
達成するために必要な、具体的な道筋
へと変わっていきます。
私は何をするにしても、まずゴールを見ます。
そして、ゴールからスタートを見ます。
坂道を下りるように、上から道筋を見ていく。
その上で、スタート地点に戻り、必要な順番で一つずつ実行する。
これが、私が目標を達成するために最も大切にしている考え方です。
ゴールを決める。
ゴールから逆算する。
必要な道筋を整える。
そして、スタートから実行する。
それが、私にとっての「目標達成」です。
ここまで「ゴールから逆算する」という考え方を書いてきましたが、センチュリオンカードだけは少し特殊です。
なぜなら、明確な取得条件が公表されておらず、「こうすれば必ず取得できる」という明確な道筋がないからです。
しかし私は、だからこそセンチュリオンカードそのものをゴールにするべきではないと考えています。
センチュリオンカードを取得するために自分を変えるのではなく、自分自身や事業を成長させた結果、その選択肢が自然と現れる。
私自身、最初からセンチュリオンカードを目指していたわけではありません。
仕事や事業に取り組み、経済活動が変化していく中で、結果として決済も積み重なっていきました。
そして振り返れば、センチュリオンカードは、目標にして取りに行ったものではなく、積み上げてきたプロセスの先に、選択肢として現れたものだったのだと思います。