いつもなら 梅一輪を待ちわびるのに、

  気がついたら 満開になっている。
 
 
  いい香りが ふわっと ときおり流れてくる。
 
       
  紅梅を活けようと 庭にでたが、

  今年は活けるような長い枝がない。
 
 
  枝が短く、岩のように太いのだ。
  
  昨年は長くのびる枝で たっぷり梅を活けられたのに
  
  あれから 枝を切り過ぎたせいだと思われる。

 
   
  1000年前の更級日記に、
 
  梅が咲く頃  またくるからといって

  離れていった継母を
 
 
  作者が 梅の枝を折って待つ歌がある。
 
     
  梅は咲いているのに、

  わたしはまだあなたを待たなければならないのかと
 
 
  継母を慕う歌である。
 
         
  梅の花によせる  日本人の圧倒的なDNAを思う。

 
       
  ヒヨドリが、

  池の中に入って水浴びを3回も楽しんでいる。

  冬の日差しで 水が刃物のように

  きらりと光る。


  まだ咲き残っている山茶花の花びらをつついて、

  食べ残しをぽとりと落とす。
 
             
  それが小さなバラの花のようにみえる。
 
       
  いつものように、パンジーの花びらも

  ヒヨドリに遊ばれて変形している。

 
 
 
  寒いけど

  春を待つ気持ちのほうが大きいこのごろ。


  やさしい色の花を活けてみました。
     
               
   



  体調をくずしてお休みしていました。

  よろしければ またお付き合いください。