世阿弥生誕650年記念
横浜能楽堂企画公演

時々の花
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怪物脚本家?世阿弥といえば「花」ということで、「花」に焦点を当てた企画公演。3部作です。



9月1日
第一回 青春の巻
能「敦盛」
「平家物語」に登場する平敦盛。笛を愛し16歳で散った美少年を主人公とした修羅能。
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修羅能とは言っても、修羅の苦しみが強調されず、綺麗なお能でした。
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歌舞伎「一谷嫩軍記」で有名な熊谷直実と敦盛の霊のやりとりが現実的で素晴らしい。
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シテは金剛龍謹さん。初めて拝見しましたが、若くてイケメン!敦盛のイメージに合っていました。




10月26日
第二回 朱夏の巻
能「井筒」
「伊勢物語」を典拠にした女の恋慕を秋の月夜を舞台に美しく描いた夢幻能。世阿弥の自信作。
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曲は本当に素晴らしい。謡曲として聴くに楽しいし、もっとも読みものとしても
洗練された情景描写など文学的価値が高いのでは?しかし、女心音痴の私にはなかなか…。
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シテは梅若紀彰さん。上品な舞にうっとりしましたが、更に心打たれたのは梅若玄祥さんを地頭にした地謡ですね。
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梅若家の謡は大好き!だからお能にハマったのです。ゾクゾクうっとり忙しかった。




12月21日
第三回 玄冬の巻
能「桧垣」
これが観たくてセット券を買いましたf^_^;
「後撰集」や「大和物語」を題材にしたもので、若き日に美貌の白拍子として持て囃されたことにより、死語は地獄の苦しみを受けている老女の霊。
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「三老女」という最奥位のお能で中々観られない。後残るは「関寺小町」かな。

ストーリーも文体も平易で見所も体してない?ような。かえってここが難しいようで、能楽師の方の表現力が試されるとか。
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シテは野村四郎さん。能楽界の重鎮でいらっしゃる方でこのような方しか許されるないのか?
登場シーンから静かな足の重い運びが印象的。ワキの宝生閑さんとのやりとりも重く、アイの山本東次郎さんの語りも重い。重い尽くし。しかし、後場の老女の霊には一種の爽やかさを感じました。白く輝く装束のせいでしょうか?「序ノ舞」にうっとりしたことはいうまでもありません。
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お能って本当に楽しいですね。
謡を聴くのも楽しいですね。


よいお年を!



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