先日お能鑑賞しました。


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能2番狂言1番

能 花筐筐之伝 HANAGATAMI

 皇位継承が決まった男大迹皇子は寵愛していた照日前に手紙と形見の花籠を残して上洛し、残された照日前は一人悲しみに暮れる。
 皇位を継承した天皇が紅葉の御遊に出る。そこへ侍女を従えた狂女が現れた。侍女に持たせた花籠を廷臣に打ち落され、狂女はこれこそ帝の形見であると抗議し、さらに孝武帝と李夫人との故事を語り、舞い狂う。
 継体天皇は狂女が照日前だと気づくと女も正気に戻り、ともに都へと帰って行った。
 天皇と女御の恋を描いた、品格と優美さをもった物狂能。


狂言 雁礫 GANTSUBUTE

 大名が弓矢で狙っていた雁を通りがかりの者が石礫を投げて命中させてしまう。大名は腹を立て、あれは自分が既に狙い殺した雁だから返せと主張。そこへ仲裁に入った目代が、試しに大名に弓矢で雁を射させてみるが…。
 庶民と権力者の対立を象徴的に描いた狂言。

  能 項羽 KOUU

 秋の唐土烏江。草刈男の一行を渡舟に乗せた老人は、船賃として受け取った虞美人草の由来を語って聞かせ、自分は項羽の霊だと明かし、弔いを頼んで消え失せる。〈中入〉
 やがて矛を手にした項羽の霊が虞氏とともに現れた。劉邦との戦いで兵の裏切りから四面楚歌に陥った項羽と虞氏。虞氏は悲しみのうちに身を投げ、項羽は討死をして遂に果無くなった。項羽はその死別の苦しみを述べ、最期の奮戦の様を再現して見せる。
 項羽と虞氏の愛を軸に、二人の最期の様を秋の風情のうちに描いた能。





今回のメインはやっぱり

花筐でしょう。


シテの浅見真州さん。好きな能楽師です。

また4番目物で「女物狂」もの

物狂ものは好きですね。

「三井寺」「百萬」「隅田川」

「隅田川」は何度観ても泣いてしまうのですが、

他は楽しいです。

脇能(主に神様がシテ)や3番目物(主に女)のような

優雅な舞もよいが

何かにとりつかれたような感じの動きが楽しい。



大変立派なものでした。

さすが真州さんって感じでした。


狂言は山本一族。

硬い口調が特徴で、他の狂言一家とは違いますが

真顔で荒々しい口調と内容とのミスマッチのギャップがよいです



能「項羽」

これはまぁ

ストーリーは楽しくありませんが5番目物だけあってにぎやかでした。

観てて普通に楽しいですね。





また「花筐」に戻ります。


侍女    「よしなう人は教えずとも、都への道しるべこそ候へ。

        あれご覧ぜよ雁の渡り候」

照日の前 「なに雁の渡るとや。げによく思い出だしたり、秋には

        いつも雁の、南へ渡る天つ空」

侍女    「虚言あらじ君が住む、都とやらんもそなたなれば」

照日の前 「声をしるべの頼りの友と」

侍女    「われもたのむの雁こそ、連れて越路のしるべなれ」



これは、帝に会いに都を訪ねる場面ですが、

いいですね。

昔は今のように、携帯ツールはもちろん、地図さえあやういわけですから

自然から身につけたもので判断していたんですよね。


ぼくも、子供の頃、災害時方角を知るために

北極星の位置を探す努力をしたっけ。






そういえば、ふたご座流星群が見れるんですね。


何年か前、日光の明智平で深夜に見た流星群は圧巻でした。


同じものが観れないかと、



寒空の下外に出てみよう。





流れ星かと思ったら



光に映った煙草の灰




見えませんでした。