廃材エコヴィレッジ | ANOMaRY Studio

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日常と空想、映画のお話をします。

『廃材エコヴィレッジゆるゆる』


神奈川県藤野にある廃材をかき集めて作ったエコヴィレッジに行ってきました。

材は実質0円、普通なら何百万もする材が貰い物のみ!!現在5年目をむかえるエコヴィレはこれまでにかかった金額が50万もいかないとか。

そしてここのオーナーの飛龍さんは建築家ではなく美術作家で万華鏡作家という異色のお方。

藤野は山間のさらなる奥地、秘境、僻地にある場所でありながら年間の来場者は5000人、目当てはエコヴィレが目的とか。今回お邪魔した時も10人くらい旅の方もおり、イベント時には400人も来るほどのぶっ飛んだ場所。ここ限界集落なんだよな?

エコヴィレの建物は廃工場を300万円で買取、廃材でどんどん建物を作っていった。また材をツギハギのようにする事で異様な感じにすることであえて綺麗なイメージよりは「面白い」というものにしている。


またエコヴィレは循環型システムをふんだんに取り入れた場所である。

水は山の湧き水を活用し、電気はソーラーパネル、こちらも廃材で貰ったものを取り付けたので実質0円。

料理は薪ストーブ、トイレは小の方は川近くの土に浸透させてろ過。もしくはポリタンクに入れアンモニアと尿の栄養素を半年かけて分離させて畑に水と薄めて撒いたりする。

そして大は使用後におがくずをいれて臭いを消す。そしてバケツに溜めて長期発酵後に畑で使用する。

生ゴミに関しても三層構造で微生物分解して使用。上層で腐敗させて中層で液状化した生ゴミをさらにミミズなどで分解、下層で液体化した肥料を畑に使う。


次に屋根にはコンパニオンガーデンが作られおり、野菜は種をつけるものだけで勝手に育ち、必要な分をとる。そして種は地面に落ちて育つという一切手のかからないパーマカルチャーを使った農法を取り入れている。


次に地熱冷蔵庫について。深さ3mの地下の温度を土壁で密閉した空間に野菜を置くことで自然の冷蔵庫機能を持たせている。平均温度は10度くらいだが土壁にも限界があるので何らかの断熱材を使って中の温度を一定化させる事を構想中とか。


廃材エコヴィレッジゆるゆるはまだまだ言葉では語りつくせないものばかり。

ただ言える事は現状日本には空き家問題が増えている。

そしてどの家庭にも余ったもの、もしくは材がある。そして捨てるにもお金がかかる。それはまだ使える資源であり、倉庫に眠らせた宝がゴロゴロあるはずだ。

空き家に関しても解体して必要であれば家主との相談で譲り貰う事も可能と考えられる。

0円で建築を作る事は不可能ではない。必要なのは余った材や物、そしてその活動が人から人へ伝わりまた集まる。

3Rの言葉で言えばリデュース、リユース、リサイクル。

その内のリデュース、無駄なゴミをなるべく少なくすることは無駄ではなく使える、そしてそれが一度使ったものゴミにしないでリユースする。そしてアーキテクチャ(構築)に繋げる事で資源を無駄なく使える仕組みが生まれる。

廃材という言葉は「ゴミ」「いらないもの」と捉えがちだが、集めれば資材となる。

この動きは今後も少しずつ増えていくだろう。なぜならエコヴィレッジに来て感銘を受けた人たちが地元や他の場所で展開していく。エコヴィレッジはよりヴィレッジからワールドに繋がっていく事は間違いないだろう。


廃材エコヴィレッジゆるゆる

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