バレエの王子になる! | La Chasseuse de rêve

La Chasseuse de rêve

スターダンサーズバレエ団の渡辺恭子です。
多くの方にバレエへの関心を持って頂きたく、
自分なりの発信に挑戦したいと思い、始めました。
温かくお見守り下さい。

バレエの王子になる!を観ました。
番組詳細はこちらより↓

やはり凄いドキュメンタリーでした。
この学校に入学するのも厳しい審査をクリアーした限られた人達だけ。
その選ばれた人達でさえも、次から次へと試練があり、それを越えなければプロどころか退学。

フランスでも、私のいた学校も、勿論退学や留年、普通に有りました。
むしろ、限られた人しか出来ない仕事なのだから才能が無ければ、早く悟った方が違う道で才能を探せる、という感覚でもあるのです。

勿論10代に夢見て努力している中、退学と宣告されること以上に傷つく経験もないのでとてもツラい事です。

そこで退学されても別の場所でバレエの才能を開花する子もいますし、
別の事を始め、そこで新たな才能を開花させる場合も。
順調にプロになったのに、早々辞めて別の職業に就く子もいます。
正解なんてある意味ないのかも?

でも、突きつけられ、逃げ場のない瞬間も沢山あるのです。
ただそうやって皆、様々な壁にぶつかり、何度もぶつかり、
自分の殻を破り、それを繰り返してこそ成長していくのでしょうか。

番組内で注目された4人のダンサー、それぞれ良いところもありながら、自分のコンプレックスもある。
異なる彼ら自身の条件‥
それと向き合いながら、闘いながら、努力の日々。

校長の厳しい言葉や指導。
今の日本では、ハラスメント、で済まないかも分かりませんし、
実際私も耐えきれない気がしますが、
それでも"愛情だ"と感じ、そう答えられる彼らに自分の目的や目標が分かってるからこそだと思えました。

そしてかなり辛口な校長先生自身、
様々な経験による教えであり、
プロとしてどう歩み、進んできたかを示す言葉だとも思いました。

「バレエという職業に奇跡は起きない」
「この世界ではコネもファンタジーも役に立たない、努力しかない!」
「努力しか成功のレシピはない、永遠に忘れるな、バレエ界で才能は降ってこない」
「努力せねば踊り続けることは出来ない」

厳しいけれど、やはり愛情があってこその言葉だとは思います。
彼らの成功を願わずにいられません。

あと見ていて気持ち良かったのはクラスメイト同士の空気。
ライバルでもあるクラスメイトですが、僻みなどもなく、変なフォローをするでもなく、他人に関心が無いのでもなく、
それぞれの課題に挑みながら、共に歩んでいる、そんな風に見えました。

素敵なドキュメンタリーでした。

あとは今日パイプオルガンの演奏も聴きました!
初めて旧東京音楽学校に行ったのですが重要文化財だそうです。

いつもパイプオルガンの演奏を聴いてきたのはヨーロッパの教会。
なので、教会のような響き渡る音質ではなかったのが個人的には物足りなく感じましたが、
この奏楽堂の歴史まで知れたのは面白かったです。
ちなみに演奏は、
第1・第3日曜日「チェンバロ」 
第2・第4日曜日「パイプオルガン」
となっていて、学生によるもの。
入館料300円で演奏まで聴けるので上野に(日)にお立ち寄りの際はオススメします!

今日は台風の心配はありましたが、無事にチャコットさんのクラスは開講。
生徒さんたちも来てくれていました。
ただ今夜、明日の朝は特に心配ですね。
どうなるのでしょうか。