災害起きやすい斜面予測 元信大教授らの研究会 | 犬のごはんレシピ

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元信大農学部教授の山寺喜成さん(74)=上伊那郡辰野町、森林保全学=や県外の地盤調査会社など5社でつくる「緑(みどり)斜面研究会」が、里山などで土砂災害が起きやすい斜面を予測する手法の開発を進めている。地形や土壌中の水の動き、樹木の根の張り具合から危険箇所を割り出す仕組み。辰野町に実験区域を設けて研究を重ねており、来年夏にも手引にまとめて防災対策に役立てる計画だ。

昨年10月に設けた実験区域は、2006年7月の豪雨災害で土石流が発生した地点から約100メートル東側で、土石流の発生地点と似た地形を選んだ。多数の電極を十字形になるように地面に埋設し、ことし7月から土壌中の水の動きを10分間隔で測定し、降雨前後の変化を調べている。

山寺元教授によると、これまでに斜面の勾配が変わる「遷急(せんきゅう)線」付近から水が流れ出ていることや、おわん状の表土層に水がたまっていることを確認=図。たまった水は表土層と地盤の間や、地盤の割れ目に流れているとみられる。こうした水の動きがある箇所では土砂災害が起きやすいとみている。

樹木の根については、太い直根(ちょっこん)が深く真っすぐ伸び、横に広がる側根(そっこん)も太く、長く周囲の木々と交わっている場合は、安定した斜面と判断できるという。根の深さも、地中に電気を流すことで推定できる。

危険箇所を見つけるには、上空からのレーザー測量のデータなどを解析して遷急線を特定。土壌中の水の動きや樹木の根の張り具合などを調べれば、防災対策の優先度を判断することができるようになる。

研究会は今後、同じ06年7月の豪雨で土砂災害が起きた伊那市西春近の諏訪形地区でも実験する考えで、山寺元教授は「手法が確立すれば、砂防えん堤をどこに造れば効果的か、などが分かるようになる。里山の保全にもつなげたい」と話す。研究会の中心メンバーで三木地盤環境工学研究所(茨城県つくば市)の三木博史所長(57)は、土砂災害の防止について「里山を美しく、丈夫にしようという機運の高まりも必要」と指摘している。

同研究会は09年6月に発足。山寺元教授が指導し、防災機能が高く、植生が豊かな森林をつくりだすことを目的に研究を重ねている。

出典:信濃毎日新聞