江戸川大学社会学部ライフデザイン学科3年 駄賃場 桃子

 

 今回は、価値総合研究所の塩谷未知さんと長野県駒ヶ根市商工観光課の小原昌美さんのお二人に講演をしていただいた。テーマは、「地域を育てる普通の会社」~地方都市からのメッセージ~だった。

 駒ヶ根市の特産物は養命酒やソースカツ丼で、ソースカツ丼ではまちおこしも行っている。また、東洋一といわれる中央アルプス駒ヶ根ロープウェイがある。しかし、駅前の中心商店街は、他の地方と同様、ほぼシャッター商店街となってしまっているという。

 そんな中、地域を廃れさせまいと、地元企業経営者たちが集まって、異業種交流活動「テクノネット駒ヶ根」というものを行っている。始まりは、バブル崩壊で日本全体が不安に包まれていたときからである。厳しい現実を調査し、このままではいけない、自分達の町を守らなくては、という強い意志の元で始まった。しかし個々の企業には人材や金、時間などの限界があるため、異業種交流という形で横の連携をとることとなった。コンセプトとして、地域資源の活用がある。これには、各企業の能力も含まれており、「共育」(知識や能力を教えあい、学びあうことでお互いが成長し、学びあう)による地域人材の育成による地域力の強化を目指している。企業経営者11人の幹事会が、本当のボランティアで主導している。会員制などもなく、自由参加である。勉強会を開き、外部講師を招くことで自社を知り、語れるようになるための努力をしている。そこでは、「企業ドメイン」というものを追求している。ドメインとは、自社の目指す事業領域、存在意義、提供価値などを一言で言い表したもので「存在領域」とも言われるものである。その企業ドメインを見つけるにはいくつもの視点があり、広い視野が必要となる。そのため、外部講師を招き客観的な意見を聞き、自分達でも、自社について考える機会をつくっている。今後このグループが目指す流れは、企業の能力・実力をあげ、そのような企業が増えることで経営者や社員がいきいきとすることだ。そして、それによりまち全体もいきいきとし、生活が安定することで住民の心や経済も豊かになることを望んでいる。そんな、社会的貢献ができる集団を目指している。

 今回の話を聞いて、努力家な方が多い町だと感じた。地道な勉強をずっと続けている。さらには、ボランティアで活動に参加している方もいる。多くの地方の住民は、自分の町が衰退していると気づきながらも見て見ぬふりをする場合が多い。しかし駒ヶ根の人々はそれを現実として受け止め、行動に移した。今回印象に残った言葉は、「自立した行動と継続できる仕組み」といったことと、「嫌な上司やお客様と会うことから始まる」といったことだ。誰かや何かに頼るのではなく、自分で何かを始めることが必要だ。そのためには、嫌なことやめんどうなことを避けては通れない。むしろ嫌なことに向かっていったほうが得るものは大きいと思う。テクノネット駒ヶ根には、そんなときに助け合える仲間がいると思った。いつも顔を合わせている人たちとだからやってこられたと言っていた。コミュニケーションが取れている町だと感じた。もっと活動を積極的に広めてみてはいかがかと思った。これからも大変だと思うが、頑張ってほしい。

 

ありがとうございました。