今回のローカルデザイン研究会は、フリーライター、イベントコーディネーター、特定非営利活動法人ぎふNPOセンタースタッフなど幅広くユーティリティーに活動している水野馨生里さんに来ていただいた。

水野馨生里さんは岐阜出身。慶応義塾大学総合政策学部を卒業し、広報代理店に勤務するが、のちに退職。慶応義塾大学在学中には、カンボジアで途絶えていたクメール織物復活プロジェクトに興味を持ち、クメールの美しさに魅せられ、プロジェクトに参加し、カンボジアでのライフヒストリーなどの聞き取りなど行う。この経験をもとに岐阜へUターンし、現在は若者の町づくり団体にて文化や伝統をテーマに社会的活動などをしている。

 「長良川流域から考える地域デザイン。水うちわ復活プロジェクトを通じて」これが今回のテーマである。水野さんはカンボジアのクメールに興味を持ち、調べるようになりカンボジアの暮らしや営みも知り、その中にクメールと言う伝統的な物の関わりに気付いた。こうして伝統的な物への関心が高まった。カンボジアでの経験を活かし、故郷である岐阜に目を向けた。今までの水野さんは出身が岐阜と言えなかったり、岐阜はつまらないと感じたりしていた、しかしカンボジアなどの経験から岐阜の伝統や岐阜ならではの色を見ることが出来るようになった。岐阜の食文化を知ろうと食文化の会に出るなど、岐阜を知ろうと行動していたところ「水うちわ」と出会った。1度消えかかった水うちわは若者と職人の協働により復活した。岐阜の伝統を感じさせる水うちわを岐阜の色に加えようと必死にPRした。人口340人のうち65歳以上の高齢者108人、子供9人とキツイ現状にある石徹白村を中心にこのプロジェクトを進めた、プロジェクトをきっかけに、活気が薄れている石徹白村にも活気復活を、それどころか長良川流域周辺の再生ビジョンまでもが見え始め、大きな舞台に繰り広げられた。

 自分は今回のローカルデザイン研究会を受け「伝統的なものなど、その地域にしかない色を見るのも良い事だな」と感じた。地域一つ一つには、それなりの個性があり、いくら人口が少なくても、問題があろうとも、その地域の元からの色、それ以上の工夫を取り入れながら色の濃さを増すよう努力しようとすれば、問題は自然に解決でき、前へ進めるような気がした。水野さんの話は後ろを見ている考えがなく、前を見てひたすら進もうとしている感じがして良かった。

江戸川大学経営社会学科3年 水野 哲聡