今回のローカルデザイン研究会は、50回以上の引越しを繰り返し、たくさんの経験をしてきた彫刻家、デザイナーの五十嵐威暢さんに来ていただいた。
五十嵐さんは多摩美術大学卒業後、カリフォルニア大学で修士課程終了させ、1975年にはカリフォルニア大学専任講師になる。1993年にはグラフィックプロダクトデザイナーとして活躍。その後は彫刻家としても活躍。主に公共空間に抽象彫刻を制作している。今まで50回以上の引越しを繰り返し、最近でもロサンゼルスに20年住んでいたが、その間にも10回以上の引越しをした。「ロサンゼルスアートディレクターズクラブ最優秀賞」などの大きな賞も獲得している。引越しとデザイン、人間の関係について話してくださった。
「美しい自然は絵葉書のような美しさではなく、北海道であれば普通の風景。しかし日常生活に溶け込んだ普通の建造物や風景こそ、多くの人が憧れ、共感を覚える大切な環境。このようなかけがえのない歴史遺産を保存し、活用しながら未来へ引き継いでいく。」五十嵐さんが話していた。人間みんな生活の中に伝統や歴史遺産などと触れ合いながら生きている。いろんなところに引っ越して、いろんな文化や歴史に触れあい、人間は成長していくのかも知れない。
五十嵐さんは1985年から2005年にロサンゼルスに住んでいる。この講義で少しではあるが写真を見た。全体を見て、まず思ったことはどれもみんな自然に覆われていて、さわやかな雰囲気を感じさせるものばかりだった。2005年から現在は秋谷の方に住んでおり、自分で家を設計したと話していた。こちらは少し和のテイストを少し取り入れて日本人らしさも練りこまれている気がした。その秋谷の家もロサンゼルスの家も開放感のある作りが多く、デザインも独特だった。鹿などの動物が敷地内に入ってきて、植物を荒らして行ってしまったり、有名人が住んでいた家に住んだり、自分たちには考えられない体験談がたくさんあった。
自分は五十嵐さんを凄く有名な人と聞いていたので、外見もすごくリッチな人なのかと勝手に考えていた。五十嵐さんが会場に来ると以外にも普通の人で驚いた。しかし五十嵐さんの話は五十嵐さんがいろんな場所に行き、たくさんの家に住み、普通の人が出来るような事ではない貴重な経験をしている人。その話は本当に面白く興味を持ち、聞くことが出来た。いろんなものに触れたり、経験したりすることは、人間成長するので、本当に大切なことだと感じた。五十嵐さんが引越しを進める理由はこういう所にあるのだと実感した。
江戸川大学経営社会学科3年 水野哲聡